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2025年2月19日 (水曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤 104

フレディ・レッド(Freddie Redd)。1928年5月、NY生まれ、2021年3月、92歳で没。1959年にニューヨークのリビング・シアターの演劇「The Connection」の出演と音楽の作曲を担当した事で、一躍名前を知られるようになったピアニスト。

典型的なバップ・ピアニストであるが、やや地味というか、目立たないタイプで、ジャズ・ピアノ好きが多い日本においても知名度は比較的低い。結構、渋めの小粋で端正なバップ・ピアノを弾くのだが、我が国では顧みられることは殆どない。でも、聴いてみると、意外と「いい感じ」なのだから面白い。やはり、ジャズは自分の耳で聴かないといけない音楽ジャンルである。

Freddie Redd Trio『San Francisco Suite』(写真左)。1957年10月2日の録音。Riversideレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Freddie Redd (p), George Tucker (b), Al Dreares (ds)。渋めの小粋で端正なバップ・ピアニスト、フレディ・レッドのトリオ盤である。

まず、この「ジャズトリオのためのサンフランシスコ組曲」と題されたアルバム、4曲がレッドの作曲である。そして、このレッドの自作曲のそれぞれの出来がとても良い。特に、冒頭のタイトル曲「San Francisco Suite」の出来を聴いて、レッドのバップ・ピアノの腕前はそこそこかもしれないが、作曲能力は素晴らしいものあるということを十分に再認識させてくれる。
 

Freddie-redd-triosan-francisco-suite

 
レッドの書く曲って、意外と明るさと躍動感に満ちた楽曲が多いのだが、この「San Francisco Suite」は出来がとても良い。レッドのピアニストとしての腕前はちょっとイマイチなんだが、このレッドの書く楽曲の優秀性、明るさ、楽しさ、躍動感が、そんなちょっとイマイチのピアノを聴いて楽しいものにしている。

そして、このレッドの書く楽曲の優秀性、明るさ、楽しさ、躍動感のお陰で、レッドの独特のアタック感や泥臭さが、良い意味で「映える」のだから、即興演奏が旨のジャズとは言え、やはり、演奏する楽曲の質というのも、ジャズの重要な要素なんだ、ということを再認識させてくれる。

フレディ・レッドの自作曲の4曲以外、あとの3曲はスタンダード曲。「Blue Hour」や「Minor Interlude」は、マイナー調の展開だが、どこか、明るさ、楽しさ、躍動感を湛えていて、レッドのスタンダード曲の解釈、アレンジが意外とユニークなことが良く判る。

良い楽曲が主役のピアノを引き立てる、そんな言葉がぴったりのレッドの『San Francisco Suite』。リズム隊もバップなリズム&ビートを堅実に叩き出して、レッドのバップ・ピアノをしっかりと支えている。

そう、「良い楽曲、良いリズム隊が主役のピアノをしっかり引き立てる」という点で、この盤は「ピアノ・トリオの代表的名盤」の一枚として良いのではないでしょうか。
 
 

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