寒波に「ヴァーモントの月」
全国的にこの冬一番の寒波、ということで、テレビは大騒ぎである。確かに風は冷たい。しかし、日差しは2月の日差しで、少し春の暖かさの片鱗を感じる。あと一ヶ月半ほどで春分の日。そう考えると、この寒波も耐えるかと思うんだが、寒いだけではたまらない。エアコンの暖房を適温にして、静的でゆったりとしたジャズ・ギターの音色に耳を傾けることにした。
Johnny Smith Quintet『Moonlight in Vermont』(写真左)。1952年3月〜1953年8月の録音。邦題『ヴァーモントの月』。CDリイシュー時の収録曲数が19曲。オリジナルLPより7曲多い。今回は、このリイシューCDを前提に話を進めたい。
ちなみにパーソネルは、Johnny Smith (g), Stan Getz (ts, #1-4, 9-12 only), Zoot Sims (ts, #5-8 only), Paul Quinichette (ts, #13-16 only), Sanford Gold (p), Bob Carter, Arnold Fishkind, Eddie Safranski (b), Morey Feld, Don Lamond (ds)。
実に魅力的な、静的なギターの音色。落ち着いた弾きっぷり。とにかく渋いバップ・ギター。ややもすれば「地味」扱いされるジョニー・スミスのギター。どうして、テクニックにも問題なく、歌心溢れるミッドテンポのフレーズは、冬の寒々とした風景に、柔らかく暖かく、しっとりと溶け込んでいく。
ちょっとマイナーに傾倒したジョニー・スミスのギターに、サックスが寄り添う様に吹き進む。一番、印象的に寄り添うテナー・サックスは「スタン・ゲッツ」。さすがゲッツ、伴奏上手なテナーである。そして、他の二人、ズート・シムスとポール・クイニシェットのテナーも、ゲッツほどではないにしろ、印象的に寄り添うところはグッド。
ジョニー・スミスなりの ”高速” で演奏される「Jaguar」「Cavu」「Cherokee」なんかは完全にビ・バップなギターで、聴き応え十分である。
ジョニー・スミスの音の繋ぎが滑らかなレガート奏法は、次の音を鳴らすまで前の音の弦を押さえたままにしておくというテクニカルなもの。和音も左手を大きく広げる必要があって、意外と高度なテクニックを要する。美しく滑らかに耳当たり良く、ギターの音色を聴かせる工夫が随所にある。
地味なギターという評価もあるが、これはちょっと的外れな評価だろう。寒い冬の昼下がりに、エアコンの暖房を適温にして、リラックスして聴くのに最適な、ジョニー・スミスの「ヴァーモントの月」である。
ジャケはおおよそ2種類ある。現在のジャケは(写真左)だが、僕は、ちょうどジャズを本格的に聴き始めた頃の、昔の「ピンク色のジャケ」(写真右)の方が馴染みがある。
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Johnny Smithのアルバムはあまり持ってませんがこれはジャケットのStan Getzに惹かれてゲットした覚えがあります、ちなみにピンクのジャケットの方です。
Stan Getzの名前を見るとScott LaFaroが最後に共演したのがStan Getzだった事を思い出します。
投稿: tony | 2025年2月10日 (月曜日) 18時43分