デュークの ”ピアノ演奏” の企画盤
デューク・エリントン(Duke Ellington)は、偉大なバンド・リーダーとして、そして膨大な数の作曲家としてジャズ史に輝く「ジャズの最大の巨人」である。そして、作曲家とバンド・リーダーとして最高の評価をされているかたわら、デュークは「ピアニスト」としても、優れた才能の持ち主である。意外と未だにジャズ者の間でも認識が薄いのではないだろうか。
Duke Ellington『Piano In the Foreground』(写真)。1961年3月の録音。ちなみにパーソネルは、Duke Ellington (p), Aaron Bell (b), Sam Woodyard (ds)。コロンビア・レーベルからのリリース。デュークのピアノ・トリオでの演奏。最初からピアノ演奏集として企画され録音された、いわゆる「企画盤」。
デュークのピアノは、ジャズ・ピアノの歴史の中でも、とびきり「個性的」。硬質でパーカッシヴなタッチ、バラードでの流麗でリリカルな弾き回し。独特なマイナーでブルージーな響き、そして、心地よく響き左手の低音。デュークの様なジャズ・ピアノは他に無い。ジャズの歴史の中で唯一無二である。
スタンダード曲の解釈とアレンジも、とびきり「個性的」で、聴いていると最初は何の曲か判らないくらいだが、聴き進めるうちに、既にそれと判る、アーティスティックで大胆なアレンジ。例えば、ガーシュイン作曲の有名スタンダード曲「Summertime」は、デュークでしか出来ない大胆かつ個性的なアレンジで、デュークの十八番アレンジ手法「ジャングル」なアレンジをピアノ・トリオに応用して衝撃的。
ベースとドラムはリズム・キープに徹している。このデュークのピアノ・トリオ盤は、編成はトリオであっても、現代のインタープレイをメインとしたトリオとは違う、デュークのピアノのソロにリズム・キープが付く、という感じの、あくまでデュークのピアノだけを愛でる「企画盤」である。
現代まで、我が国のジャズ盤紹介本やジャズ雑誌のアルバム紹介で、デュークのピアノにスポットライトを当てた、デュークのピアノの個性と才能に特化した記事を僕は見たことが無い。デュークといえば「ビッグバンド」ときめつけている様で、これではデューク・エリントンの半分だけを紹介しているに過ぎない。デュークを理解するには、デュークのピアニストの側面にも「耳を向けて」もらう必要がある。
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私も、Duke Ellingtonのピアノが独特で大好きです。他のピアニストよりも好きなくらいです。ご意見に完全に賛同いたします。もっともっとDukeのピアニストの面にスポットライトが当たるべきだと思います。昔、菊地雅章氏もDukeのピアノを絶賛してました。
今まで、「Money Jungle」は愛聴しているのですが、今回ご紹介いただいた2枚はノーマークでした。さっそくブックマークいたしました。
レコメンド大変ありがとうございました。
投稿: 紀内 隆志 | 2025年1月22日 (水曜日) 06時39分