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2024年5月 8日 (水曜日)

ライヴ名盤 『CASIOPEA LIVE』

CASIOPEA(カシオペア)。世界に誇る、我が国の老舗フュージョン・ジャズ・バンド。1977年に結成。1979年にデビュー。2006年に全ての活動を一旦休止。6年後の2012年、CASIOPEA 3rd(カシオペア・サード)の名義で活動を再開、2022年7月からは、CASIOPEA-P4(カシオペア・ピーフォー)に名義を再々度変更して活動を継続している。

カシオペアのデビューが、僕がちょうどジャズを本格的に聴き始めた頃で、デビュー・アルバムからずっと、リアルタイムにその活動、アルバムのリリースを聴いてきた。バカテク集団でありながら、テクニックに頼ること無く、キャッチーなフレーズを連発、アレンジが秀逸で、インストナンバーは聴き応え十分。デビュー・アルバムから、CASIOPEA-P4名義のアルバムまで、ずっと聴き親しんで来た。

『CASIOPEA LIVE』(写真左)。 1985年4月27日、東京・両国国技館でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、野呂一生 (el-g), 向谷実 (key), 櫻井哲夫 (b), 神保彰 (ds)。 第一期カシオペア、伝説の4人のライヴ・パフォーマンスの記録。『THUNDER LIVE』、『MINT JAMS』に続く通算3作目のライヴ・アルバム。
 

Casiopea-live

 
このライヴ盤を聴き直すのは久しぶりなのだが、やはり、カシオペアはライヴが良い。独特なテンションを伴った稠密で整った演奏も良いのだが、熱量、疾走感、ダイナミズム溢れるライヴ演奏はさらに良い。櫻井のベース、野呂のエレギ、向井のキーボード、そして、神保のドラム。とにかく、テクニックの「圧」が凄い。そして、フレーズに漂う「歌心」がキャッチー。テクニックとパフォーマンスが、ライヴにて「映えに映える」。

冒頭、ベースのイントロから入る「Down Upbeat」が途方もなく格好良い。6曲目からラストの9曲目まで、「Looking Up」〜「Eyes Of The Mind」〜「Asayake(朝焼け)」〜「Galactic Funk」の怒涛の流れが凄まじい。一糸乱れぬ途方もないバカテク、フレーズに漂うキャッチーな歌心、疾走感とダイナミズム。第一期カシオペアの真骨頂なパフォーマンスが素晴らしい。

この第一期カシオペア、この4人のパフォーマンスが、僕のカシオペアの音の原体験になっている。このライヴ盤に収録された全9曲、カシオペアのベスト盤と捉えても良い、カシオペアの音世界を彷彿とさせる秀曲の数々。これぞ、カシオペアのサウンド、という感じのパフォーマンスの記録。カシオペアのライヴ名盤の一枚です。
 
 

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