Date/Time


2026年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ

« ドルフィーの本質 『Out There』 | トップページ | 第2期RTF 『銀河の輝映』再び »

2024年3月19日 (火曜日)

未知のジャズ好盤 『Collections』

アート・ペッパーは、僕のお気に入りのアルト・サックス奏者の一人。ジャズを本格的に聴き始めた頃、 『Art Pepper Meets The Rhythm Section』に出会って以来、長年、ずっと「お気に入り」。

最近、当ブログにアルバム評をアップしたリーダー作を、ディスコグラフィーに照らし合わせてチェック。今回、この盤で、ペッパー前期(麻薬禍で収監され活動を停止した時期以前)の盤をほぼ押さえることができた。

Red Norvo, Art Pepper, Joe Morello and Gerry Wiggins『Collections』(写真左)。1957年1月3日、ロスでの録音。Red Norvo (vib), Art Pepper (as,on tracks 2, 5, 7 & 10, ts on track 1), Howard Roberts (g), Gerry Wiggins (p), Ben Tucker (b), Joe Morello (ds)。パーソネルを見渡し、この盤の音を聴けば、基本的に米国西海岸ジャズである。

この盤は一般的には知られていない盤だと思う。が、昔のジャズ本を紐解くと、スイングジャーナル1974年4月臨時増刊『幻の名盤読本』に、この盤の紹介がある。ただし、デイヴ・ブルーベックの相棒、名ドラマーの「ジョー・モレロ」の初リーダー作として、である。

演奏を聴いていて、そうかなあ、と思う。この盤のセッションにはリーダーはいなかったのではないか。演奏者が平等にソロ・パフォーマンスのスペースを与えられていて、演奏の基本は西海岸ジャズ。しっかりアレンジされ、そのアレンジに則った演奏である。モレロのリーダーとしての「音の方向性」の指示の結果とは思えない。
 

Red-norvo-art-pepper-joe-morello-and-ger

 
レッド・ノーボのヴァイブ、ハワード・ロバーツのギター、ジェリー・ウィギンスのピアノ、ベン・タッカーのベース、ジョー・モレロのドラムのクインテットに、アート・ペッパーがサックスでフロント参加、収録全10曲中、5曲に参加するという構成。

クインテットのみの演奏についても溌剌とした、内容充実な西海岸ジャズであるが、5曲のペッパーの参加が、さらにこの盤の演奏内容を充実させている。それほどに、ペッパーのパフォーマンスは充実している。

1曲目のペッパーの自作曲「Tenor Blooz」では、ペッパーはテナー・サックスを吹いている。ペッパーがテナーを吹くのか、とも思うのだが、出てくるフレーズは明らかに「ペッパー節」。ただ、テナーの音程での「ペッパー節」はちょっとうるさく響いて、僕には「トゥー・マッチ」(笑)。張り切っているんでしょうが、ねえ。

しかし、本業のアルト・サックスに持ち替えた残りの参加4曲、「You're Driving Me Crazy」「Pepper Steak」「Yardbird Suite」「Straight Life」では、流麗でユニーク、聴き応えのある、素晴らしいアドリブ・フレーズを展開する。とりわけ、スタンダード曲でのパフォーマンスは秀逸。十八番の「Straight Life」は見事。

「イントロ」というマイナー・レーベルからのリリースで、典型的な西海岸ジャズのジャム・セッション盤だが、ペッパー参加が素晴らしいところから「幻の名盤」して、以前、注目されていた盤。ペッパーのディスコグラフィーにも、リーダー作の範疇に当盤のタイトルが上がっているものが多い。

今回、久々に見つけて聴き直してみたが、「名盤」というほどではないにしろ、内容充実の典型的な西海岸ジャズに、ペッパーのサックスが秀逸。「未知のジャズ好盤」として、鑑賞に十分耐える内容。楽しめました。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ     【New】 2024.01.07 更新

    ・西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤の
   記事をアップ。

 ★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2024.01.08 更新

  ・チューリップ『ぼくが作った愛のうた』『無限軌道』
   の記事をアップ。

Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から13年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

« ドルフィーの本質 『Out There』 | トップページ | 第2期RTF 『銀河の輝映』再び »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ドルフィーの本質 『Out There』 | トップページ | 第2期RTF 『銀河の輝映』再び »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー