ケニーGの新盤『イノセンス』
ジャズは「純ジャズ」ばかりでは無い。「純ジャズ」に8ビートを導入、ロックの要素を融合したクロスオーバー・ジャズ、そこから、ソフト&メロウ、そして、アーバンな要素を加えて一世を風靡したフュージョン・ジャズ。そして、フュージョン・ジャズの流麗さ、聴き心地の良さを強調したスムース・ジャズ。
ジャズ盤を聴いて楽しむのは、基本、純ジャズがメインなんだが、ここバーチャル音楽喫茶『松和』は、クロスオーバー&フュージョン・ジャズもバッチリ守備範囲で、その延長線上にあるスムース・ジャズも嗜む。純ジャズを聴いて疲れたら、もしくは、何かの作業のバックに流れる「ながら聴きジャズ」は、クロスオーバー&フュージョン・ジャズ、そして、スムース・ジャズになる。
Kenny G『Innocence』(写真)。2023年12月のリリース。ケニーGの通算20枚目になるスタジオ盤は、「エーデルワイス」「虹の彼方に」「ロック・ア・バイ・ベイビー」など、「子守唄」をテーマにした企画盤。アルバム全体の雰囲気は、絵に描いた様な「スムース・ジャズ」。さすが、現代のスムース・ジャズの第一人者の音世界である。
ケニーGのアルバムを聴いて、常に思うのは「ソプラノ・サックスがいい音出しているなあ」と言うこと。しかも、ケニーGにしか出せない独特の音色。ブリリアントでブラスの輝く様な響きが豊か、音が適度に大きくスッと伸びる。そんなケニーG独特の音色で「子守唄」を唄い上げていく。めっちゃ聴き味の良い、流麗なソプラノ・サックスの音世界。
ケニーGはソプラノ・サックスの名手。スムース・ジャズの範疇でありながら、スピーカーに対峙して、じっくりとその音を味わえる質の高さ。もちろん、上質のイージーリスニングとして、「ながら聴きジャズ」に最高に適した、耳障りでは全くない、ながらを邪魔することなく、スッと耳に入ってくる心地良さ。
スムース・ジャズの範疇の究極の「イージーリスニング」。現代のイージーリスニング・ジャズの優秀盤と評価して良いと思う。即興の妙とは無縁だが、1960年代からある「イージーリスニング・ジャズ」の現代版。純ジャズの合間の「耳休め」に、何かしながらの「ながら聴き」に最適の、ケニーGの上質のスムース・ジャズです。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて
★ まだまだロックキッズ 【New】 2024.01.07 更新
・米国西海岸ロックの雄、イーグルス・メンバーのソロ盤。
★ 松和の「青春のかけら達」
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から12年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
« 「バレル & コルトレーン」再聴 | トップページ | ブラス輝く『ブラス・シャウト』 »
コメント