« The Paris Concert -Edition Two | トップページ | 『We Will Meet Again』です。 »

2023年12月 8日 (金曜日)

ジョン・レノンの43回目の命日

12月8日、ジョン・レノンの命日である。正確には、米国東海岸の12月8日なので、日本時間からすると明日なんだが、細かいことは言わない。1980年12月8日 22時50分(米国東部時間)、ニューヨークの自宅アパート「ダコタ・ハウス」前においてファンを名乗るマーク・チャップマンに撃たれ、30分後に死亡が宣告された。43年前のことになる。

僕は大学時代、リアルタイムで体験している。大学生協の電気製品売り場で、カセットテープを物色していた時、NHKのニュースがラジオから流れていた。何気なくそのニュースを聞いていたのだが、突然「ジョン・レノンが撃たれた」。ん、撃たれた? でも、その時は何故か「ジョンは死なない」と思い込んでいた。そして、その1時間後、「ジョン・レノンが射殺された」。相当なショックを受けた。今でもあの時のショックは忘れない。とにかく「衝撃」だった。

Colin Towns & The NDR Big Band『John Lennon - In My Own Write』(写真左)。2011年の作品。英国の編曲家兼指揮者のコリン・タウンズとドイツのNBRビッグ・バンドとのコラボ。タイトル通り、ビッグ・バンドによる、ジョン・レノンの楽曲のカヴァー集である。これは非常に珍しい、唯一無二の企画盤だろう。この盤、我が国ではほとんど取り上げられていないみたいだが、相当に内容の濃い、現代のビッグ・バンド演奏による、ジョン・レノン・トリビュート盤なのだ。
 

Colin-towns-the-ndr-big-bandjohn-lennon-

 
収録曲はビートルズの後半から、ソロになってからの楽曲まで、なかなか良い選曲で聴かせる。しかも、タウンズのアレンジが素晴らしい。伝統的なビッグ・バンドのアレンジの様式にとらわれず、サイケデリック・ロックなテイストから、エレクトリックなクロスオーヴァー・ジャズ、そして、ジャズロックまで、ロックのテイストを前面に押し出しつつ、演奏の基本はジャジーなビッグ・バンドに落ち着ける、という実にユニークなアレンジ。このユニークなアレンジがジョン・レノンの楽曲にバッチリ合っているのだから凄い。

そして、タウンズのアレンジの乗って疾走するビッグ・バンド、The NDR Big Bandの演奏力も凄い。迫力満点、ビートがバッチリ効いて、メロディアスな展開も見事。ロックのテイストをパンチのある8ビートで表現する、そのテクニックも見事。ジョンの名曲が現代のビッグ・バンドに乗って輝いている。さすが、The NDR Big Bandである。

今年で、43回目のジョンの命日。1980年の出来事だが、今でもあの時受けたショックは忘れない。僕の生涯の中で、この「ジョンの死」が一番不条理な出来事だった。あの時の無力感は今でも忘れない。

人間が複数人いると争いは起こる。しかし、起こった争いは人間の叡智で速やかに収束しなければならない。ジョンの楽曲のカヴァーを聴いていて、やはり「Give Peace a Chance」「Imagine」は、今でも思わず感じ入って聴き込んでしまう。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新

    ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics
 

Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

« The Paris Concert -Edition Two | トップページ | 『We Will Meet Again』です。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« The Paris Concert -Edition Two | トップページ | 『We Will Meet Again』です。 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー