ホールズワースの個性全開 『Metal Fatigue』
アラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)のリーダー作の落穂拾い。というか、当ブログ記事として扱っていなかった、ホールズワースのリーダー作を聴き直している。見直してみたら、ホールズワースのリーダー作の半分以上が、当ブログの記事として扱っていない。思わず、計画立てての聴き直しである。
Allan Holdsworth『Metal Fatigue』(写真左)。1985年の作品。ちなみにパーソネルは、Allan Holdsworth (g), Paul Williams (vo, tracks 1, 4), Paul Korda (vo, track 6), Alan Pasqua (key), Chad Wackerman (ds, tracks 1–4), Gary Husband (ds, track 5), "Mac Hine" (drum machine, track 6), Jimmy Johnson (b, tracks 1–4, 6), Gary Willis (b, track 5)。基本的に知らない名前ばかり(笑)。
ホールズワースの4枚目のリーダー作。まだ、一部では「悪名高い」SynthAxe(シンタックス)には手を染めていない、純粋にエレギ一本で勝負している。しかも、ホールズワースのエレギが「捻れに捻れている」。変態拗れ(ねじれ)エレギと形容されるホールズワースのエレギだが、この盤では、とても気持よく、清々しいばかりに「捻れている」(笑)。
ハーモナイザーとディストーションを効かせたヘビーなサウンドがメインで、曲によってはボーカルが入っていて、どこか「英国プログレッシヴ・ロック(プログレ)」風な響きがユニーク。さすが、ジャズとロックの境目が曖昧な英国クロスオーバー+フュージョンである。それでも、ホールズワースの変態捻れギターは、当時の英国プログレには存在しないので、これは「プログレ」ではないな、ということになる。
しかし、ホールズワースのエレギは気持ちよく捻れている。アタッチメントの選び方、使い方が上手くて、ホールズワースにしか出せない音がとんでもなく個性的。収録された曲それぞれがなかなかの出来で、様々な志向&嗜好がてんこ盛りな内容にも関わらず、曲の良さ、という点でアルバム全体に統一感がある不思議なアルバムである。
3つのセッションを合わせて作成したアルバム。色々な音の要素が散りばめられている「万華鏡」の様な内容だが、ホールズワーズの変態捻れエレギの個性は、それぞれの曲の中で一貫していて、どこから聴いても「ホールズワースしか作れない」アルバムに仕上がっているところが、このアルバムの「肝」。ホールズワースの名盤の一枚。
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