欧州風味のスムース・ファンク
ブログを再開しました。よろしくお願いします。
さて、Jazz Lifeの「2022年度 Disc Grand Prix 年間グランプリ」の記事を読んでいて、キャンディ・ダルファー(Candy Dulfer)のアルバムが紹介されていて、おお、未だ第一線で活躍しているのか、と頼もしく思えた。
意外と、僕はこのブログでキャンディ・ダルファーのアルバムについて語っていない。彼女の音楽性は、基本的に「ジャズ・ファンク」で、オランダはアムステルダムの出身なので、貴重な「欧州のジャズ・ファンク」の担い手なのだ。アルバムは出る度に聴いているんだが、どうもブログの記事にする機会が無かった。
Candy Dulfer『We Never Stop』(写真左)。2022年10月のリリース。パーソネルは曲毎にメンバー編成を変えているので、かなり多数のミュージシャンが参加しているので、詳細は割愛する。
キャンディ・ダルファーはサックス奏者。4歳の時、ジャズのヘビー級サックス奏者、ソニー・ロリンズを見てサックス奏者を志し、父のサックス奏者、ハンスの支援の下、研鑽に励み、12歳の頃には、他に尊敬できる女性サックス奏者が殆どいなかった環境の中で、次の世代のミュージシャンにとって、目標となる女性サックス奏者になりたい、と思っていたそうである。
さて、このキャンディの新盤であるが、初期の頃のあっけらかんとした「ジャズ・ファンク」に立ち戻って、シンプルに聴いて楽しい「スムース・ファンク」なアルバムに仕上がっていて見事である。
このキャンディの「スムース・ファンク」、1970年代後半から80年代前半にかけても、フュージョン・ブームの中での、ジョージ・デュークやラムゼイ・ルイス等の類なんですが、当時の米国系のフュージョン・ファンクから、濃厚なファンクネスを軽くして、欧州ジャズらしい、音のシャープさと精巧さを加味した、キャンディ独特の「欧州のジャズ・ファンク」を成立させているところが素晴らしいですね。
マーカス・ミラー等、大物アーティスト、シンガーのドゥランド・ベルナール、トランペット奏者フィリップ・ラシータ、若干11歳の若き才能、ベーシストのアロン・ホデック等、バラエティ豊かなゲスト・ミュージシャンを迎えた華やかな内容。それでいて、シンプルに聴いて楽しい「スムース・ファンク」になっている、良い感じのアルバムです。
良い出来の「スムース・ファンク」なアルバムです。他のアルバムも遡って聴き直して、感想を記事にしてアップしたい。そんな気持ちがフツフツと湧き上がってきた。
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