ロウズ=B.ジェームスのライヴ盤
ふと、フュージョン・ジャズが聴きたくなる時がある。僕がジャズを本格的に聴き始めた頃は、フュージョン・ジャズの全盛期。フュージョン・ジャズについては全く拘りは無い。良い音楽と悪い音楽、という話があるが、純ジャズだろうが、フュージョン・ジャズだろうが「良い音楽」と感じればそれでいい、と思っている。
Hubert Laws『The San Francisco Concert』(写真左)。1975年10月4日、オークランドの「Paramount Theatre」でのライヴ録音。CTIレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Hubert Laws (fl), Bob James (el-p, arr, cond), Glen Deardorff (g), Gary King (b), Harvey Mason (ds) のクインテットがメイン、バックにオーケストラが付く。
全編に渡って、ヒューバート・ロウズのフルートが堪能出来る。オーケストラを従えた豪華な伴奏をバックにしながら、ロウズのフルートがしっかりと前面に出て、素晴らしいパフォーマンスを披露している。フルートの音は音が丸くて、線が細い印象があるのだが、ロウズのフルートは音は丸いが、太くて力強くてシャープ。切れ味の良いフレーズでグイグイ吹きまくる。
フュージョン・ジャズのロウズにはボブ・ジェームスのエレピとアレンジが欠かせないが、このライヴ盤でもボブ・ジェームスがエレピとアレンジ、そして指揮を担当している。そして、演奏される曲も「Feel Like Making Love」(『Bob James I』収録)、「Farandole」(『Bob James II』収録)と、ボブ・ジェームスのアルバムの中で、印象的なロウズのフルートが映える曲を選んでいる。
当時、リアルタイムでボブ・ジェームスのフュージョン盤を聴いていた僕達にとっては、このFeel Like Making Love」と「Farandole」でのロウズのフルートはしっかりと耳に残っている。「Scheherazade」も内容は充実していて、クラシックにも精通するロウズの面目躍如的フルートが堪能出来る。
クラシックとジャズの融合(フュージョン)という切り口で、このロウズ=ボブ・ジェームスのコラボは数々の印象的なパフォーマンスを残しているが、それが、この盤ではライヴ音源で聴けるのだから、フュージョン者にとっては、このライヴ盤は価値がある。ブラス・セクションのアレンジ、オーケストラのアレンジもボブ・ジェームス節炸裂で充実している。なかなか聴き応えのあるフュージョン盤である。
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