ハンクの初リーダー作である。
Twitterで、Hank Jones(ハンク・ジョーンズ)の優秀盤について呟いていて、ハンク・ジョーンズのデビューの頃って、どんなんだったんだっけ、確か、デビューは1947年だから、ビ・バップなピアノだったかなあ、と思いながら、デビュー盤から10枚ほどを久々に聴き直している。
さすがに、デビュー盤から2〜3枚のリーダー作を聴くと、ハンク・ジョーンズのピアノの個性が明確に判る。ジャズマンとしてのデビューは1947年になるので、ハンクのピアノは、さぞやビ・バップしているかと思いきや、バップなピアノではあるが、典雅でブルージーで、そこはかとなくファンクネス漂い、タッチが明快で流麗。
Hank Jones『Urbanity』(写真左)。1947年9〜10月(tracks 5-10)、1953年9月4日(tracks 1-4)の2つの録音に分かれる。ちなみにパーソネルは、Hank Jones (p), Johnny Smith (g, tracks 1-4 & 11-17), Ray Brown (b, tracks 1-4 & 11-17)。
整理すると、アルバム全17曲中、LPでの最初のリリース時の収録曲は前半の10曲。CDリイシュー盤の11曲目以降はボートラ。このボートラの存在が良く判らない無い様なので、この盤を聴くときは、11曲目以降は滅多に聴かない。
ハンク・ジョーンズのピアノの個性が良く判る初リーダー作。1947年9〜10月の初録音は、ハンク・ジョーンズのソロ・ピアノ。これが絶品。1947年という、ビ・バップ時代の後期、まだまだ、ジャズ・ピアニストはこぞって、ビ・バップな弾き回しをやっていた頃。そんな時期に、なんて典雅で流麗でブルージーなピアノなんだろう。
1950年代のハードバップ期のジャズ・ピアノを先取りした様な、テクニックに優れ、クールに聴かせるピアノ。そんな小粋なハンクのピアノの個性は、デビュー当時で既に確立されている。1953年録音のジョニー・スミスのギター入りのカルテットの演奏については、スミスのギターのバックに回った時の「伴奏上手」なハンクのピアノがこれまた絶品。
ハンク・ジョーンズは1918年生まれなので、デビュー時は29歳。決して早くないデビューだったと思うのだが、それだけに、初リーダー作のソロ・ピアノでは、成熟したハンクならではの個性的なピアノを聴かせてくれる。
ハンクは30歳を前にして、既にベテランの域に匹敵する「典雅でブルージーで、そこはかとなくファンクネス漂い、タッチが明快で流麗」なピアノの個性を手に入れていたことが、この初リーダー作を聴いていて、とても良く判る。
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