パスクァーレ・グラッソとは?
Pasquale Grasso(パスクァーレ・グラッソ)。「ジャズライフ・ディスク・グランプリ 2021年」の記事をボーッと見ていて、この人の名前に気がついた。誰だ、これ。ということで、ネットでググってみたら「ジャズ界に現れた驚異の才能」とある。パスクァーレ・グラッソはギタリストで、その「とてつもない超絶技巧」が大変な話題となっているらしい。
Pasquale Grasso『Pasquale Plays Duke』(写真左)。2021年9月のリリース。ちなみにパーソネルは、Pasquale Grasso (g), Ari Roland (b), Keith Balla (ds)。ゲスト参加として、Samara Joy, Sheila Jordan (vo)。ピアノレスのギター・トリオにボーカル2人がゲスト参加というシンプルな編成。パスクァーレ・グラッソのギターの凄さが心ゆくまで堪能出来る編成でもある。
この盤は、パスクァーレ・グラッソのギターに焦点を当てていて、パスクァーレ・グラッソのギターのソロ演奏、ギターとベースのデュオ演奏、サマラ・ジョイとシーラ・ジョーダンがそれぞれヴォーカル参加した曲など、バラエティーに富んだ編成の曲がバランス良く収録されていて、パスクァーレ・グラッソのギターの全てが十分に理解出来る盤に仕上がっている。
この盤はタイトルの通り、デューク・エリントンのトリビュート盤である。冒頭の「It Don't Mean a Thing(スウィングしなけりゃ意味がない)」、聴き慣れたデューク曲を聴けば、パスクァーレ・グラッソのギターのテクニックの凄さが判る。「流麗」をそのまま、ギターのプレイに置き換えた様な、美しいフレーズが延々と流れ続ける。とにかく上手い。凄いテクニックだ。
アルバム全体がトラディショナルな「バップな演奏」。淀みのない、流麗で疾走感のあるスインギーなギター・インプロビゼーション。古いようで新しいギターの音色と弾き回しのアドリブ・フレーズのユニークさ。現代ジャズの最先端を行く「バップなジャズ・ギター」。デュークの有名曲が新しい響きに満ちている。
さすが、ウエス・モンゴメリー国際コンペティション(2015年)で優勝した注目株。『Solo Masterpieces』、『Solo Ballad』、『Solo Standard』、『Solo Bud Powell』など、ソロ演奏ばかりを世の問うてきたが、今回は、意欲的な「ピアノレス・トリオ」でのエリントン・トリビュート盤。この盤は恐らく、パスクァーレ・グラッソの「ジャイアント・ステップ」な盤となると思う。
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