「現代のサッチモ」が息づく盤
時々、スイング・ジャズ等のオールド・スタイルのジャズが聴きたくなる。今回の切っ掛けは、NHKの朝の連ドラ『カムカムエヴリバディ』。昭和・平成・令和の3時代を、ラジオ英語講座と共に生きた母娘孫3世代のヒロインの一世紀におよぶ家族物語を描くドラマ。このドラマにジャズが出てくるのだ。
ルイ・アームストロング(愛称「サッチモ」)の「On the Sunny Side of the Street」がたびたび流れる。しかも、サッチモのファースト・ネームを取って、二代目ヒロインの名前が「るい」、ニックネームが「サッチモちゃん」(笑)。他、戦前のジャズ喫茶が出てきたり、戦後のジャズのライヴハウスが出てきたり、で、朝の連ドラには珍しく、ジャズに関する事柄は結構出てくる。
Wonderful World Of Louis Armstrong All Stars『A Gift To Pops』(写真左)。2021年9月のリリース。ルイと妻のルシールが1969年に設立したニューヨークの組織LAEF(ルイ・アームストロング教育財団)の50周年を記念して、LAEFのエグゼクティブ・ディレクターであるジャッキー・ハリスの推薦により、ルイ・アームストロング教育財団によって2018年に発案された「オール・スターズ」のパフォーマンスの記録。
サッチモのアルバムを、と思ってネットを徘徊していたら、この話題盤に出会った。昨年、生誕120年、没後50年を迎えたジャズの生みの親であり、アメリカ・ポピュラー音楽史上屈指のエンターテイナーであるサッチモへのオマージュを込めたアルバム。アレンジは現代風だが、サッチモ現役時の雰囲気をしっかりと反映していて、聴いていて楽しい。
1930年録音の「The Peanut Vendor」から、1968年録音の、サッチモのキャリアの中で最も有名な「What a Wonderful World」まで、トランペッター兼ヴォーカリストのサッチモの50年にわたるキャリアから、特に印象的な曲を14曲チョイスしている。どの曲も印象的なアレンジが施され、参加ミュージシャンのレベルも高く、演奏はとても「格調高い」。
現代のサッチモがこの盤に息づいている。それぞれの演奏の充実度がかなり高いので、53分の収録時間があっと言う間。サッチモの活躍した時代がちょっと古いので、当時、録音された音源は、どれもが今の耳で聴くと「イマイチ」の音源。しかし、この盤は「今」の録音。サッチモゆかりのパフォーマンスが、現代の音で聴ける。これはこれで「アリ」だと思う。とにかく、聴いていて楽しい。
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