ボサノバ・イージーリスニング
子供の頃からボサノバ、サンバが好きである。何故だか判らない。少なくとも、テレビを見ていて、かの有名なボサノバ曲「イパネマの娘」が流れて来て、この曲が好きになった。では、この曲はどんな類の曲なのか。それは、ピアノの先生が「ボサノバ」だと教えてくれた。そして「男と女」のスコアをくれた。ピアノで初めて弾いたボサノバ曲であった。
ジャズを聴き始めて、ボサノバやサンバがジャズに取り入れられていることを知り、ボサノバ・ジャズが好きになった。ボサノバ・ジャズを通じて、ブラジルのボサノバ&サンバのミュージシャンを知り、純粋なボサノバやサンバのアルバムも聴くようになった。硬派な純ジャズやエレ・ジャズを聴く合間に、耳休めにボサノバ・ジャズなどを聴くのが、我がヴァーチャル音楽喫茶『松和』の習わし。
Laurindo Almeida『A Man And A Woman』(写真)。1967年の作品。Capitolレーベルからのリリース。ブラジルのボサノバ・ギタリストの至宝、ジャズとブラジル音楽の融合を計った先駆者的ギタリスト、ローリンド・アルメイダのイージー・リスニング盤。どこまでも、ローリンド・アルメイダのボサノバ・ギターをとことん愛でる為のアルバムである。
当時としてお金がかかったであろう、実に聴き心地の良い、意外としっかりとアレンジされたストリングスに乗って、切れ味良く温もりのある、流麗なアルメイダのボサノバ・ギターが飛翔する。イージーリスニング調ではあるが、アルメイダのアコギは絶対的存在感を持って、我々の耳に訴求する。ストリングスだけをバックにしているのにも拘わらず、ギターソロにはビートがしっかり効いている。アルメイダのボサノバ・ギター、恐るべしである。
この流麗でビートの効いたアコギで、お馴染みボサノバ曲である、タイトル曲の「男と女」をはじめとした、当時のポップス・チューンのヒット曲集。ビートルズの「Michelle」、トゥーツシールマンスの「Bluesette」、ジョルジベンの「マシュケナダ」等が収録されている。しかし、アルメイダのアコギは決して「甘さ」に流れない。しっかりと芯の通った、聴き応えのあるイージーリスニング・ギターに仕上がっているところはさすがである。
夏が過ぎて、秋の気配が忍び込むこの季節に聴くボサノバ&サンバは格別なものがある。生粋のボサノバ&サンバを聴くも良し、小粋なボサノバ・ジャズを聴くも良し。ゆく夏を想い、仄かな秋風に吹かれて「しみじみ」する。我が我がヴァーチャル音楽喫茶『松和』では、この初秋の季節に「大ボサノバ&サンバ」大会になる。
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!
★ AORの風に吹かれて 【New】 2021.08.11 更新。
・The Brothers Johnson『Light Up the Night』&『Winners』
★ まだまだロックキッズ 【New】 2021.08.11 更新。
★ 松和の「青春のかけら達」 【New】 2021.08.11 更新。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
東日本大震災から10年6ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
« 飽きの来ない「隠れた」優秀盤 | トップページ | ケイブルスの最新トリオ盤です »
コメント