« ジャズ喫茶で流したい・215 | トップページ | ニューオリンズでの他流試合 »

2021年8月 1日 (日曜日)

ミンガス・バンドを聴き直す。

Charlis Mingus(チャールズ・ミンガス)の創り出す音が好きだ。もともとは骨太でソリッドなレジェンド級のベーシスト。加えて、コンポーザーでもあり、バンドのリーダーでもある。ミンガスの創り出す音は「ミンガス・ミュージック」と名付けられ、ハードバップが基調であるが、ビッグバンド志向の分厚いバンド・サウンドと自由度の高いアドリブ展開が特徴。

特に、ユニゾン&ハーモニーの音の重ね方とベース・ラインに独特のものがあって、どのアルバムもしばらく聴いていると「あ〜、これはミンガスやな」と判るくらいの強烈な個性である。ミンガスのベースの音は、これまた独特の響きがあって、演奏の中のベースの音を聴くだけで、「このベースってミンガスやな」と判るくらいである。

Charlis Mingus『Mingus In Europe, Vol.1』(写真)。1964年4月26日、西ドイツ(当時)でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Charles Mingus (b), Eric Dolphy (as, b-cl, fl), Clifford Jordan (ts), Jaki Byard (p), Dannie Richmond (ds)。エリック・ドルフィーとクリフォード・ジョーダンが2管フロントのクインテット編成。
 

Mingus-in-europe-vol

 
リズム・セクションは、ミンガスのベースに、バイヤードのピアノ、リッチモンドのドラムで、このリズム・セクションをとってみても、強力かつ唯一無二。そこに、フロント2管、アルトの早逝の鬼才、ドルフィーに、骨太なモーダル・テナーのジョーダンが絡む。振り返って見れば、素晴らしくユニークで強力なクインテットだったことが良く判る。

この盤のライヴ演奏については「とにかく聴いて欲しい」の一言。ミンガス率いる強力リズム隊の強烈なリズム&ビートに乗って、鬼才ドルフィーのアルトが嘶き、フルートが空を舞い、バスクラがファンキーでアーバンな妖しい低音を振り撒く。ジョーダンのテナーが疾走し、モーダルなフレーズを叩き出す。とにかく、バンド全体の疾走感と自由度が半端ない。

ミンガス・バンドはどの時代のアルバムを聴いても、ミンガス・ミュージック独特の音が必ず存在し、ミンガス独特のベースラインが存在していて、その唯一無二な個性は填まったら「とことん癖になる」。特に、ミンガス・バンド在籍時のドルフィーはユニークで素晴らしいの一言。久し振りにミンガス・ミュージックの一端に触れた訳だが、久し振りに、とことん、ミンガス・ミュージックを聴き込みたいと思い始めた。
 
 
 
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》

 
 ★ AORの風に吹かれて        
【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・Santana『Inner Secrets』1978

 ★ まだまだロックキッズ     【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・イエスの原点となるアルバム

 ★ 松和の「青春のかけら達」 【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・この熱い魂を伝えたいんや

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から10年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 

« ジャズ喫茶で流したい・215 | トップページ | ニューオリンズでの他流試合 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ジャズ喫茶で流したい・215 | トップページ | ニューオリンズでの他流試合 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー