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2021年7月13日 (火曜日)

ラムゼイの異色フュージョン盤 『Love Notes』

ジャズ盤には、ジャズ盤紹介本を賑わす「歴史にその名を留める名盤」もあるが、逆にジャズ盤紹介本にその名が挙がることは少ないが、ジャズ者ベテランの方々を中心に愛聴される「小粋なジャズ盤」というのもある。

意外とこの「小粋なジャズ盤」って、隠れた人気盤だったりする。公に「この盤好きだ」というと、硬派なジャズ者としてちょっと差し障りのある「曰く付き」のリーダーだったり内容だったりするのだが、この「小粋なジャズ盤」って、とてもジャズとして「愛らしい」内容で、皆、密かに愛聴していたりする。

Ramsey Lewis『Love Notes』(写真左)。1977年の作品。ちなみにパーソネルは、Ramsey Lewis (key), Stevie Wonder (syn, key), Jimmy Bryant (key, vo, clarinet), Michael Davis (tp, vo), Rahmlee Michael Davis (horn), Terry Fryer (sun, key), Byron Gregory (g), Ron Harris (b), Keith Howard (ds), Zuri Raheem (vo), Derf Reklaw-Raheem (fl, perc, bongos, conga, el-p, as, vo)。
 

Love-notes

 
なんとこの盤、スティーヴィー・ワンダーが参加している。このアルバムのために2曲、書き下ろしをしていて、しかもレコーディングに参加している。この盤、このスティーヴィー・ワンダーをフィーチャーした、内容的にはジャズ・ファンク、若しくは、フュージョン・ラテン&ファンク。

冒頭のスティーヴィー書き下ろしの1曲「Spring High」が、この盤の象徴的な1曲。ラムゼイのピアノとスティーヴィーのシンセが上品に絡み合うテーマを聴くだけで、思わずウットリしてしまいます。もう1曲は「Love Notes」。スティーヴィー独特の極上のメロディーが素敵すぎる。このスティーヴィー書き下ろしの2曲で、この盤全体の雰囲気がグッと締まっています。

他の曲も良い曲ばかりで、どファンキーな曲あり、ラテンのリズムが素敵な曲あり、ラムゼイ・ルイスのクロスオーバーでファンクな音世界がてんこ盛り。それでもこの盤、意外とシュッとしていて、ジャズ・ファンク独特の下世話な粘りが希薄な分、どこかポップでエレガントな、極上のフュージョン・ファンクなアルバムに仕上がっています。
 
 
 
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