「今」のフュージョン・ジャズ
1970年代後半から1980年代前半は「フュージョン・ジャズ」の時代。「フュージョン・ジャズ」はジャズの派生ジャンルの1つで、
ジャズを基調にロックやラテン音楽、R&B、電子音楽、時にはクラシック音楽などを融合(フューズ)させたもの(Wikipediaより)。ビートの基本は「8ビート」。ロックよりも演奏テクニックが高く、音楽性が豊かで、聴き応えがある。
純ジャズ者の方々からは忌み嫌われる「フュージョン・ジャズ」であるが、演奏テクニック、音楽性、どれをとっても純ジャズと比べて遜色ない。ジャズの派生ジャンルの1つなのだから、ならではの「個性と優秀性」があって然るべきで、どうして感情的になって忌み嫌われるかが判らない。まあ、僕にとっては、フュージョン・ジャズはフリー・ジャズやファンキー・ジャズ、ソウル・ジャズ、モード・ジャズと同じレベルのものなので、あまり気にしていない。
Brian Bromberg『A Little Driving Music』(写真左)。2021年5月のリリース。ちなみにパーソネルは、Brian Bromberg (b), Dave Koz, Everette Harp,Marion Meadows, Darren Rahn, Elan Trotman (sax), Nick Colionne (g),Jerry Cortez (g, Tower of Power), Charlie Bisharat (vln), Lenny Castro (per), Mitch Forman (key), Mitch Forman (acc), Andrew Neu (cl) 等々。フュージョン〜スムース・ジャズ畑の強者の面々が顔を連ねている。
さらには、ドミニカ共和国の国立オーケストラのセレクト・メンバーによるストリングス・セクションも加わっている。パーソネルを見て想像出来るのだが、この盤は典型的な「現代のフュージョン・ジャズ」盤である。リズム&ビート、アレンジ、フレーズ、どれをとっても、1970年代後半から1980年代前半の「フュージョン・ジャズ」の音である。
冒頭の「Froggy's」を聴くだけでワクワク。タワー・オブ・パワーばりの力強いホーン・セクションのユニゾン&ハーモニー、1970年代のR&Bを彷彿とさせるファンク・グルーヴ。そう、ホーン・セクションのアレンジも、リズム&ビートのアレンジも皆、フュージョン・ジャズの志向を踏襲している。他にも「タンゴ」あり、「ブルーグラス」あり、実にバラエティーに富んだフュージョン・ジャズである。聴いていてとても楽しい。
そんなフュージョン・ジャズ志向の音世界野中で、ブロンバーグはハイテクニックなベースを弾きまくる。エレギとユニゾン&ハーモニーするエレベ。ジャコやマーカス・ミラーと比肩する「唄う様に」速いフレーズを、さり気なく、バンバン弾きまくるブロンバーグは凄い。フュージョン者の方々は必聴の好盤です。今の耳にも十分訴求する「フュージョン・ジャズ」。やっぱり、これもジャズですね。
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