現代の米国西海岸ジャズです。
ジャズについては、21世紀に入った今でも、新しい名前が出てくる。インターネットのお陰で、グローバル・レベルで
ジャズの情報が、鮮度の良いレベルで入って来る様になったことが大きいのだが、世界各国で毎月リリースされる新作情報が毎日入ってくるのだから、便利な世の中になったもんだ。
Allison Neale Quartet『Quietly There』(写真左)。2020年の作品。ちなみにパーソネルは、Alison Neale (as), Peter Bernstein (g), Dave Green (b), Steve Brown (ds)。UKジャズ・シーンで活躍する女性アルト・サックス奏者のアリソン・ニールの5thアルバム。
僕はアリソン・ニールの名前を知らなかった。アリソン・ニールは、ロンドンを拠点とするアルト・サックス & フルート奏者。こういう新しい名前が次々出てくるのだから、ジャズは面白い。まだまだジャズは深化している。
ギターにピーター・バーンスタインの名前が見える。アルト・サックス、ギター、ベース、ドラムのピアノレスのカルテット編成。冒頭の「Darn That Dream」のアリソンのアルト・サックスを聴いて、実に懐かしい思いに駆られた。このウォームで典雅で柔らかいアルト・サックスは、あの「ポール・デスモンド」を想起させる。
それもそのはず、アルバムに関する情報を見れば「ピーターと本作にも参加するベーシスト、デイヴ・グリーン2人が共演経験のあるジム・ホールとポール・デズモンドのパートナーシップへ敬意を表した」とのこと。内容的には「ポール・デスモント」トリビュート盤と評しても良いくらい、デスモンド調のアルト・サックスが実に良い雰囲気を出している。
ポール・デズモンドやアート・ペッパー、バド・シャンクなど、米国西海岸のジャズ・レジェンドに影響を受けたというアリソン。小粋で流麗で聴かせるアルト・サックスは、まさに米国西海岸ジャズ。
ピーター・バーンスタインは、まさにジム・ホールの位置づけで、アリソンのアルトに絡み、鼓舞する。柔らかで優しいアルト・サックスに、硬質でシンプルだがオフェンシブなギターがピッタリと寄り添う。
ディヴ・グリーンのベースとスティーヴ・ブラウンのドラムによるリズム隊もテクニカルで洒脱なリズム&ビートでフロント管+ギターをしっかり支える。良い雰囲気の「現代の米国西海岸ジャズ」。侮ることなかれ。これがなかなかイケるのだ。
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