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2021年2月13日 (土曜日)

「ながら聴き」のトリオ好盤です

チック・コリアの訃報から一昼夜が経った。僕の大のお気に入りのピアニストの筆頭だっただけにショックは大きい。

チックのリーダー作については、このブログで、相当数、記事として扱ってきた。当ブログの右下にある「カテゴリー」のチック・コリアをクリックすれば、ズラーッと出てくるが、チックのカタログの80%以上を網羅しているのでは無いか、と思っている。今、まだ記事にしていないリーダー作を洗い出し中で、近日、順次、追悼記事としてアップしていきたい。

昨晩より、チックのアルバムを追悼として聴き続けて、ちょっと耳が疲れた。耳休めに、ライトで聴き易いピアノ・トリオ盤をピックアップ。

The V.I.P. Trio『Standards』(写真左)。1988年3月7, 8日、米国ロサンゼルスの「Mad Hatter Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Cedar Walton (p), Pat Senatore (b), Billy Higgins (ds)。「Herb Alpert & Tijuana Brass」などで活躍した職人肌のベーシスト、パット・セナトーレが実質上のリーダーを務めるセッションである。
 
 
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内容的には、純ジャズ志向のハードバップでモーダルなピアノ・トリオ。タイトル通り、超有名なスタンダード曲がズラリ。これだけ、「ど」が付く位のスタンダード曲を10曲も続けるのである。普通のレベルのピアニストであれば、確実に途中で、弾き回しやアレンジがマンネリ化して、聴いている方からすると絶対に飽きる。

しかし、このトリオ演奏で選ばれたピアニストがシダー・ウォルトンなので、その懸念はしっかりと回避されている。このトリオ盤、聴きどころはやはりウォルトンのピアノで、ウォルトンの超有名なスタンダード曲の解釈が心ゆくまで堪能出来るというところ。

その期待に違わず、ウォルトンはそれぞれのスタンダード曲をバラエティー豊かに弾き回していく。セナトーレも堅実なベースで、ヒギンスは柔軟なドラムで、ウォルトンのピアノをサポートする。聴き心地が良い、上質なトリオ演奏。メロディを重視した短めの演奏が続くので、「ながら聴き」盤として楽しめる。そう「ながら聴き」のトリオ好盤です。
 
 
 

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