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2020年8月13日 (木曜日)

こんなアルバムあったんや・133

酷暑である。午前中でも外を歩くのが憚られる暑さ。午後などは、外を歩くなんてとんでもない。ジリジリと肌を焼くような陽射しとムッとするような湿気。数分外に出るだけで、着ている服やズボンがモワーッと生暖かくなるのだから、酷い暑さだ。こんな酷暑の日にはエアコンは欠かせない。今日もエアコンの効いた部屋の中に引きこもってジャズを聴いている。

J.J.Johnson & Milt Jackson『A Date In New York』(写真左)。1954年の録音。ちなみにパーソネルは、Milt Jackson (vib), J. J. Johnson (tb), Al Cohn (ts), Henri Renaud (p), Percy Heath (b), Charlie Smith (ds)。トロンボーンの名手J.J.ジョンソンとヴァイブの名手ミルト・ジャクソンの双頭リーダー盤。ピアノに仏のピアニスト、アンリ・ルノーが参加している。

不思議なパーソネル構成のアルバム。何故、フランスのジャズ・ピアニスト、アンリ・ルノー(写真右)がこのコッテコテな米国東海岸ハードバッパーの中に入っているのか不思議だった。調べてみたら、アンリ・ルノーが単身NYに渡ってきて、当時最先端のビバップを演奏する若手ミュージシャンとセッションした、とのこと。なるほど。
 

A-date-in-new-york  

 
ということならば、まず仏出身のアンリ・ルノーのピアノに着目したい訳だが、何だか、J.J.ジョンソンとミルト・ジャクソンの2人がやけに元気で、ソロ演奏についても前に前に出てくる。特にJ.J.ジョンソンのトロンボーンが元気溌剌で、いつもはビバップよろしく短時間ソロをバシッと決めるJ.J.が、こんなにハードバップな長く印象的なソロを取る人だったけ、と改めてビックリ。

故に、仏からわざわざ渡米してきたアンリ・ルノーが目立ってこない。それでも、この目立ちたがり屋の米国ジャズマンのバックで、端正で明確なタッチの伴奏ピアノを聴かせてくれる。ソロも端正、癖が無くややクラシックっぽい、破綻の無い無難なソロ。それでも一生懸命ソロを弾いている感じがビンビンに伝わってくる。

まあ、そりゃそうで、ジャズの本場、米国はNYでの、当時最先端をいく一流ジャズマン達とセッションする訳だから、気合いも入るし緊張もするよな。それでも、演奏全体の雰囲気は、仏出身のピアニスト、アンリ・ルノーも健闘していて、「スイング感良好な良質なハードバップ」に仕上がっている。昼下がりのジャズ喫茶でノンビリ聴きたい。
 
 
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