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2019年5月 9日 (木曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・69

いろいろと異論はあるだろうが、私、松和のマスターにとっては、ジャズ・トロンボーンを愛でるのは、この初夏の季節が一番である。初夏の心地良く暖かな気候の中で聴く、ホンワカ、ホノボノなトロンボーンの音色。かなり心地良く耳に響いて、心が晴れ晴れ。スカッとストレス解消と相成る。
 
ということで、最近、トロンボーンが主役のアルバムを聴きまくっている。ジャズ・トロンボーンの奏者って、数が少ないのだけれど、ジャズの歴史を振り返って、結構、好盤の率が高い。トロンボーンの音色って、ホンワカ、ホノボノしているので、なかなか単体だと印象が薄くなる。そこでアレンジの出番。トロンボーンがメインのジャズ盤って、押し並べて、アレンジが優れている。

『3 Bones And A Quill』(写真左)。1958年の録音。ちなみにパーソネルは、Frank Rehak, Jim Dahl, Jimmy Cleveland (tb), Gene Quill (as), Whitey Mitchell (b), Charlie Persip (ds), Hank Jones, Nat Pierce (p)。リーダー格で、フロントを担当するのが、アルト・サックスのジーン・クイル(写真右)。フィル・ウッズと結成した、2アルト・サックス・ユニット「フィル&クイル」での活動が有名。
 
 
3-bones-and-a-quill-as
 
 
そして、もう一方のフロントを担当するのが、なんとなんと、ジミー・クリーブランド、ジム・ダール、フランク・リハクという当時最高のトロンボーン奏者3人がフロントを張っているのだ。このトロンボーン3本による、豊かで趣味の良いアンサンブルが、チャーリー・パーカー直系のクイルのアルト・サックスを際立たせている。

演奏自体はハードバップだが、とにかく、トロンボーン3本のユニゾン&ハーモニーのアレンジがとても優れている。加えて、トロンボーン3本それぞれのアドリブ・ソロも端正で流麗。しっかりとフレーズを立たせていて、聴いていてワクワクする。フロントのアルト・サックス、そしてトロンボーン、それぞれの音色はファンキー際立つジャジーな雰囲気が濃厚。
 
選曲も捻りが効いていて、聴いていて楽しい。トロンボーン3管の特徴を生かしたユニークな演奏。癒し系のトロンボーンとクイルの超高速アルトのアンサンブル&チェイスが印象的。演奏自体もアレンジが良く効いていて聴き易い。この初夏の季節、ジャズ喫茶の昼下がりにピッタリの好盤です。
 
 
 
東日本大震災から8年1ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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