お正月にピッタリのジャズ盤
2019年が始まりました。昨年12月の最終週からいきなり冷え込んで、年末は冷えから体調がイマイチでした。それでも地球は回る訳で、昨日から2019年になりました。21世紀になって、もう18年が経ったわけですね。歳を取るわけです。今年も、我がバーチャル音楽喫茶『松和』をよろしくお願いします。
正月を迎えて、ジャズ喫茶に流すアルバムは何が良いか。ズッと悩み続けて、今までは自分の一番好きなアルバムとか、初めて買ったジャズ盤とかをかけてきたのですが、どうもスッキリしない。正月ですからねえ、正月らしいジャズって無いのかなあ、とズッと考え続けて来たんですが。ありました、ありました。今年からはこの盤でスタートです。
以前に(2006年だったかな)、1960年代に発表したMPSカタログの中からセレクトしたアルバムを紙ジャケットで再発売する「MPS Talkin` Jazz Reissue シリーズ」というのがあって、その中の一枚だったかと記憶しています。MPSレーベルに日本人のジャズメンのリーダー作があったのを最近思い出して、そのアルバムを探していたんですが、これがお正月にピッタリな内容なんですよ。
Hideo Shiraki Quintet + 3 KOTO Girls『Sakura Sakura』(写真左)。白木秀雄擁するクインテット(日野晧正 (tp), 村岡建 (ts,ss,fl), 世良譲 (pf), 栗田八郎 (b), 白木秀雄 (ds))と「スリー琴ガールズ」の共演による1965年録音盤。記録によると、1965年のベルリン・アート・フェスティバルのテーマに「日本」が選ばれた年のベルリン・ジャズフェスにて、白木秀雄のクインテットが三人の琴奏者を加えた形で演奏。このジャズフェスでの演奏は、翌日の新聞に大きく扱われる程に高い評価を得て大成功に終わったとのこと。
このアルバムはその滞在期間にベルリンのスタジオで録音されたものだそうです。冒頭が「さくら さくら」。琴による「さくら さくら」の旋律がジャズとしては「違和感」満載(笑)。まあ、この演奏がジャズか、と問われれば、ちょっと苦笑いしてしまう内容なんですが、他の収録曲、八城一夫 作の「祭りの幻想」や、日野皓正 作の「Alone, Alone And Alone」がなかなかの内容なので、まあ良しとしましょう。
琴を導入したジャズ盤については幾つかありますが、ここまであからさまに琴を前面に押し出しつつ、日本の有名な楽曲をモチーフとしたジャズ演奏はこの盤がダントツな存在です。異色作です。琴による「さくら さくら」の旋律がいかにもお正月らしいですね。お正月の我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、この「さくら さくら」が鳴り響いております。
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