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2018年5月25日 (金曜日)

ジャズは深化し多様化している

ジャズは深化している。ジャズは多様化している。ジャズが生まれて約100年。それぞれの時代で、ジャズ演奏のトレンドがあった。スイング、ビ・バップ・ハードバップ、ファンキー、モード、エレ・ファンク、クロスオーバー、フュージョン、ネオ・ハードバップなどなど。そんなジャズ演奏のトレンドそれぞれに「後を継ぐ者」が現れ出でている。

いわゆるフォロワーなジャズメン達が、それぞれのジャズ演奏のトレンドを引き継いで、深化させていく。今では、それぞれの時代のジャズ演奏のトレンド毎に、後を継ぐジャズメンが必ず存在する。そして、それぞれのジャズ演奏のトレンドを深化させ、極めていく。ジャズは死なない。ジャズは生きている。ジャズは多様化し、深化している。

Lynne Arriale『Give Us These Days』(写真左)。2017年12月17日の録音。ちなみにパーソネルは、Lynne Arriale (p), Jasper Somsen (b), Jasper van Hulten (ds), Kate McGarry (vo on 9)。素敵なピアノ・トリオである。実は、この盤を入手した動機は「ジャケ買い」。この魅力的な笑顔の女性ジャズメンの横顔が素敵なジャケットを見て、珍しく、内容を確認せず、いきなり購入を決意した。
 

Give_us_these_days

 
リーダのピアニストは「Lynne Arriale(リン・アリエル)」。1957年、米国ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。今年で61歳になる。過去、dmp、TCB、Motema Music、In+Out等から続々とリーダー作をリリースしてきている。61歳だから、大ベテランの入り口にいるアリエルであるが、日本ではほとんど無名。しかし、そのタッチといい、節回しといい、1970年代のECMレーベルのピアノ・トリオを彷彿とさせる内容に思わずニンマリする。

素敵なピアノ・トリオ。内容はヨーロピアンなピアノ・トリオ。耽美的であり、構築美を誇りつつ、自由度の高い、フリー一歩手前の演奏で疾走する、いわゆる「ヨーロピアンな」ピアノトリオ演奏。モード・ジャズからニュー・ジャズ辺りのトレンドをしっかり押さえて、お手本の様なピアノ・トリオ演奏を披露する。

ベースのイェスパー・サムセン、ドラムのイェスパー・ファン・フルテン、というオランダ出身の腕利き2人が秀逸なバッキングを聴かせてくれる。非常に優れたモード・ジャズ。自由度高く、堅実でもあり、歌心もある。良いピアノ。ついつい一気に聴き通してしまう位の、適度なテンションを張った、よく考えられた、よく寝られたトリオ演奏。こういうアルバムがポッといきなり出てくるから、今でもジャズから目を離せない。

 
 

東日本大震災から7年2ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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