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2018年4月 7日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・117

ジャズ・ボーカリストは星の数ほどいるが、ジャズ・コーラス・グループは数が少ない。メジャーな存在になって、ジャズの歴史に名を残したジャズ・コーラス・グループは両手の数ほどである。そんなジャズ・コーラス・グループの中で、僕が愛して止まないのが、「マンハッタン・トランスファー(Manhattan Transfer)」。長いグループ名なので以下「マントラ」と略しますね。

マントラは米国のジャズ・コーラス・グループ。男性2名+女性2名の4名構成。卓越したボーカル技術とハーモニーで、フュージョン・ジャズ系のボーカル・コーラスを展開する。純ジャズ系でないところが、僕にとっての最大の「愛すべきポイント」で、様々な音楽ジャンルの楽曲をジャズ・コーラスに変えて、素敵なフュージョン・ジャズとして、小粋にクールに聴かせてくれる。

今日聴いたマントラは、Manhattan Transfer『Swing』(写真左)。1997年の作品。モダンジャズのスタンダード曲でも無く、米国ポップスのヒット曲でも無く、1920〜30年代に流行したジャズのスタイルである「スイング・ジャズ」の楽曲をチョイスして、ジャズ・コーラスとしてアレンジして聴かせてくれる。これが、とっても良い出来なのだ。
 

Mantra_swing  

 
まず、スイング時代の楽曲をチョイスしたところがミソ。ダンス・ミュージックの起源とも評されるスイング・ジャズ、その名の通り、スイング感が抜群なのだ。つまり、スイング時代の楽曲って、ジャズ・コーラスに不可欠のスイング感が既に備わっている。そして、この盤の収録に選ばれたスイング時代の楽曲の旋律がとっても良い。どれもが、ダンサフルでポップでメロディアス。

加えて、スイング時代の楽曲は、カウント・ベイシーやベニー・グッドマン、グレン・ミラーなど、ジャズ・オーケストラでの演奏を前提としていて、ユニゾン&ハーモニーを取りやすいアレンジがなされている。このジャズ・オーケストラの演奏をジャズ・コーラスにしっかりと置き換えて、ユニゾン&ハーモニーの響きを最大限の増幅させている。

とにかく聴いて楽しいマントラのジャズ・コーラス。しっかりジャジーな要素も踏まえていて、極上のフュージョン系のジャズ・コーラスがとにかく素晴らしい。内容がシッカリとしていて濃いので、聴き始めたら一気に聴き切ってしまう。マントラのジャズ・コーラスの良い面が全て出た傑作盤。僕にとってのマントラ好盤のベスト3に入るお勧め盤である。

 
 

東日本大震災から7年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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