チックと小曽根のDuoコンピ盤
明けましておめでとうございます。今年もバーチャル音楽喫茶『松和』をよろしくお願いします。当ブログも今日から再開です。しかし、寒いですね。大晦日から2日の午前中まではちょっと穏やかな、厳冬も一休みの感じの栃木路でしたが、千葉県北西部地方に帰り着き、今日は朝から寒い寒い。昼前から強風吹き荒れ、散歩も中止。のんびり、ジャズ本を読んでいます。
さて、年の初めのジャズ音盤鑑賞は、やっぱり一番お気に入りのジャズメンのアルバムから入るのが基本でしょう。ということで、今週は、チック・コリアのアルバムを聴き進めています。一番のお気に入りのジャズメンでありながら、当ブログのご紹介していないアルバムがまだまだあります。そんな中の一枚がこの盤。
Chick Corea & Makoto Ozone『Duets』(写真左)。小曽根の過去作の中から、チックとの共演曲を中心に収録したコンピレーション盤。これは実に有り難いコンピ盤で、もともと小曽根のピアノって、チックに影響されたところが見え隠れしていて、その辺を確かめつつ、小曽根のピアノを愛でるに、格好の音源になっています。
二人の歯切れが良く、高いテクニックと音楽性に裏打ちされた共演は実に心地良い。この歯切れの良い硬質のタッチ、スピード感溢れるアドリブ・フレーズの展開など、小曽根のピアノは、チックのスタイルとの類似性があるなあ、と感じます。ただ、チックほど尖っていなくて、チックの尖り具合からすると、適度にジェントルで、エッジが少しラウンドしていて、ちょっと暖かみのあるタッチが個性です。
チックと小曽根の共演については、チック者の我々にとっては、相当に聴き応えがあります。本作品は、小曽根の過去作『トレジャー』(2002)、『Live & Let Live - Love For Japan』(2011)のチックとの共演曲を収録、加えて、『トレジャー』録音時のセッションから、これまで未発表だったピアノ・デュオによる即興演奏トラック4曲を初収録しています。いずれのトラックも聴き応え十分。
幾枚かに分散している音源を一気に聴き通せるのですから、こういうコンピ盤は良い企画だと思います。小曽根からしても「自身の師と仰ぐ」ジャズ・ピアニストはチック・コリア、としているので、その類似性については「納得」です。とっても聴き心地の良いピアノ・デュオです。コンピ盤といって侮るなかれ。チックと小曽根の相性の良さが十分に感じられる好盤です。
★東日本大震災から6年9ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
« それでは皆様、良いお年を | トップページ | ジョーヘンの初リーダー盤 『Page One』 »
コメント