音楽喫茶『松和』の昼下がり・62
ネットの音楽ダウンロード・サイトって、かなり便利である。アルバムを検索出来るし、1〜2分間、曲の試聴も出来る。また、リコメンド・メニューが充実しているサイトもあって、これがとっても便利。例えば、日頃、愛用しているApple Musicの「For You」というリコメンド・メニューは重宝である。
New Music Mixというメニューでは、事前にお気に入り登録しているジャンルの新盤から、お勧めの曲を選んで聴かせてくれる。このメニューでは、特にジャズのジャンルの新盤をチェック。そして、Chill Mixというメニューでは、リコメンド・エンジンが選んだ、お勧めのアルバムから1曲ずつ選曲して聴かせてくれる。このメニューでは、聴いたことの無いアルバムを試聴でチェックする。
今回、このChill Mixを覗いていて、見つけたアルバム。これは通常、ネットを徘徊しているだけでは見つけることが難しいアルバムである。こういう時、コメンド・エンジンが選んでくれる、僕の好みにあったアルバムは実に参考になるし、あれこれ探し続ける手間が省ける。そのアルバムとは、L'Image『2.0』(写真左)。L'Image=リマージュ。元々は30数年前の幻のグループの最新盤。2009年4月のリリース。
この盤のキャッチコピーが「一枚もアルバムを残すことなく消滅した70年代の幻のスーパーバンドが、30余年を経てついに全貌を現す!伝説のホワイト・エレファントとステップスの間に存在した、正真正銘の幻のスーパーバンドがついに登場!」。ん〜っ。ホワイト・エレファントと言えば、マイク・マイニエリやブレッカー兄弟らのことか、なんて、思わずワクワクする。
パーソネルを並べた方が早いだろう。Mike Mainieri (vib), Warren Bernhardt (key), David Spinozza (g), Tony Levin (b), Steve Gadd (ds)。うへ〜、なんちゅうメンバーじゃ。もう一度言う。「マイク・マイニエリ、ウォーレン・バーンハート、デビッド・スピノザ、トニー・レヴィン、スティーヴ・ガッド」。フュージョン・ジャズを創り上げた、名うての名手達である。
出てくる音は、絵に描いた様な往年のフュージョン・ジャズ。マイニエリのヴァイブ、バーンハートのキーボード、スピノザのギター、レヴィンのベース、そして、ガッドのドラム。どれをとっても、1970年代、フュージョン全盛時の音がてんこ盛り。しかし、さすがに21世紀に入ってからのリリース。シュッと垢抜けしている。それが、とっても粋である。
ソフト&メロウな演奏が心地良い。キャッチャーなフレーズが心地良い。このアルバムには、フュージョン・ジャズの美味しいところが全て揃っている。こういう、絵に描いた様なフュージョン・ジャズのアルバムが、21世紀になってリリースされるなんて。いやはや、びっくりぽん、である(笑)。
このリリース当時、平均年齢が70歳にならんとする、フュージョン・ジャズのレジェンド達のパフォーマンスの巧みさと爽快感。いや〜聴き応え満点。音楽喫茶の昼下がりにピッタリの、レジェンド達による「現代のフュージョン・ジャズ盤」。こういう盤があったなんて、全く知らなかった。ありがとう「Chill Mix」である(笑)。
東日本大震災から6年10ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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