ギター・フュージョンの好盤 『Mirage a Trois』
寒い冬の昼下がり。南向きの窓から射す陽射しがちょっと眩しい。暖房が効いて暖かな部屋。昼ご飯を食べた体はちょっとホカホカして、とにかく眠い。昼下がりの音楽喫茶は人がまばら。皆、眠そうに目をトロンとさせている。そういう時に流すジャズは、流麗でキャッチャーな「フュージョン・ジャズ」が良い。
加えて、耳に心地良い刺激を与えてくれるギター・フュージョンが良い。キーボードなどの「流麗なフレーズ」が来ると、絶対に寝る(笑)。リズム&ビートが小粋に効いて、お洒落なグルーヴ感が心地良い、ギター・フュージョンが良い。ちょっと人がまばらな、ホカホカ暖かい音楽喫茶に流すにピッタリな、ギター・フュージョンのアルバムを選盤する。
Yellowjackets『Mirage a Trois』(写真左)。邦題『マリブの旋風』。1983年のリリース。あたたかい音のキーボードを主体としたサウンド。そこにロベン・フォードのエレギがうまく絡む。このエレギの音が結構、心地良い刺激で、ほんわかした冬の昼下がりの耳に、とっても心地良い刺激に響く。ロベン・フォードは「Top Secret」「Goin' Home」「Man In The Moon」「Pass It On」の4曲にクレジットされいる。
心地良いエレギの使い手はもう一人いる。マイク・ミラーである。キーボードが主役のサウンドに、でしゃばらず、ほど良き主張をしつつ、心地良い刺激を醸し出す。良い感じのエレギで、僕は主役のキーボードよりも「主役」だと感じる。「Elamar」「Man In The Moon」「Nimbus」「I Got Rhythm」の4曲にクレジットされている。
アルバム全編に渡って、明るく幸福感溢れる、ポジティヴなフュージョン・ジャズが展開される。軽快感、爽快感も心地良く、タイトでリズミカルなリズム&ビートは、そこはかとなく「ファンクネス」も漂っている。後のスムース・ジャズど真ん中な、リリコンのパフォーマンスもメロディアスで、とても聴いていて心地よさ抜群。
ラッセル・フェランテのキーボードがメインのサウンドなんですが、そこに実に効果的に絡むロベン・フォードとマイク・ミラーのエレギが印象的。僕はこのフュージョン盤は、ラッセル・フェンテのキーボードがメロディアスで魅力的ですが、実は「エレギがメイン」だと感じています。そういう意味では、ギター・フュージョンというよりは、ギターが効果的に響くフュージョンと言った方が良いですね。好盤です。
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