ファンキーなドナルドソンを聴け
ファンキー・ジャズに凝っている。ファンキー・ジャズの特徴のひとつが、ファンキー・ジャズに欠かせない「ギターやらオルガンやら」が入っていること。僕はこの「オルガン」の存在が大のお気に入りで、ファンキー・ジャズに入っているオルガンは特に良い。こってこてにファンキーなオルガン、欠かせないよな〜。
こってこてにファンキーなオルガン、と言う言葉からこの盤が浮かんだ。Lou Donaldson『The Natural Soul』(写真左)。1962年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Tommy Turrentine (tp), Grant Green (g), Big John Patton (org), Ben Dixon (ds)。ファンキー・ジャズに必須のアイテムである「ギターやらオルガンやら」がしっかり入っている、典型的な「ファンキー・ジャズ」盤。
アルト・サックスのレジェンド、1962年当時でベテランの域に達しつつあった「ルー・ドナルドソン」。当時36歳。若手の頃はチャーリー・パーカーから大きな影響を受けた「ビ・バップ」なアルト・サックスがメイン。これがまあ、1960年代に入って、ファンキー・ジャズが流行りだしたら大変身。ビ・バップなアルトが、ファンキーなアルトに大変身。それでも、このルーさんのファンキー・アルトが実に良い感じだから「許せる」。
バックのオルガンが切れ味良く思いっきりファンキー。ジョン・パットンである。当時、ほぼ新人だったというから驚き。これだけ、こってこての骨太なファンキー・オルガンを弾き倒すなんて、新人とは思えない。加えて切れ味が良い。ズバッと切れ込むようにアドリブに差し掛かる瞬間が実に良い。そうそう、トミタレ(トミー・タレンタイン)のトランペットもファンクネスだだ漏れ。
そして、この盤で大活躍なのが、ギターのグラント・グリーン。パッキパキのコッテコテな、シングル・トーンでソロにバッキングに大活躍。ファンキー・ジャズはこってこてファンキーな音の塊なので、ちょっともたれる感じになる時があるのだが、そんなところに切れ込むグラント・グリーンのシングル・トーンは爽快。
ジャケットもブルーノート・レーベルらしからぬ、俗っぽさ満載の「ふぁんき〜」なジャケット。でも、これが良い。タイポグラフィーもばっちり決まって、なんだか、こってこてなファンクネスが滴り落ちるような、そんなファンキーなジャズが聴こえてきそうなジャケットもまた良し。ファンキー・ジャズって楽しいなあ。
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