音楽喫茶『松和』の昼下がり・60
今日は朝から雨。結構、激しい雨で、久し振りにレインコートのズボンを履いて駅まで歩く。そして、グッと涼しくなった。もう秋の気温。明日から天気も良くなるみたいだし、やっと暑さを追いやったなあ、とホッと一息である。ここまで涼しくなると、ジャズを聴くのが楽しくなる。
僕の中では、スムース・ジャズは「あり」である。メインストリーム・ジャズしか認めない、フュージョン・ジャズは時代の徒花だ、なんて意見もあるが、僕は自分にとって「良い響きやなあ」とか「良いフレーズやなあ」と感じる音がある演奏であれば、ジャンルは問わない。スムース・ジャズでも「良い物は良い、悪いものは悪い」。
Jeff Kashiwa『Fly Away』(写真左)。今年の新作である。ジェフ・カシワ。サックス奏者。聞いたことがあるような名前なんだが、思い出せない。それでも、この盤を聴くと、良い音だしている。スッと伸びて、まろやかなエモーショナルを湛えた、ブリリアントなサックス。一度聴くと、グッと惹き込まれる。
Jeff Kashiwa=ジェフ・ユキオ・カシワ。米国出身の日系アメリカ人3世。スムース・ジャズで活躍するサックス奏者である。1963年生まれなので、今年で54歳。意外とベテランである。1991年にサックス奏者としてザ・リッピントンズに加入、1999年には脱退しソロ活動を開始。2009年に再びリッピントンズに復帰している。
伸びやかで爽やかなサックス。アルバム全編でそのサックスを存分に楽しめる。スムース・ジャズなので、耳当たりがとても良い楽曲がてんこ盛り。ちょっと似通った曲が多いのが玉に瑕だが、ジェフ・カシワのサックスが流れる様に吹き上げられていくので、あんまり気にならない。
ジャズ喫茶の昼下がりに、こっそり流すのが良い雰囲気です。ジェフ・カシワのまろやかなエモーショナルを湛えた、ブリリアントなサックスがとっても印象的。心地よさ満点、心からリラックスして聴き流すことができます。これが「スムース・ジャズ」の良いところですよね。良いアルバムです。
東日本大震災から6年6ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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>「良いフレーズやなあ」と感じる音がある演奏であれば、ジャンルは問わない。スムース・ジャズでも「良い物は良い、悪いものは悪い」。
↑のマスターのお言葉にまったくの同意です。^^
しかしながら私は「スムースジャズ」という言葉だけは苦手なんであります。(^_^;)ケニーGなどは好きなのですが、他にいくつか聞いてみても「悪いもの」?のほうが圧倒的に思えてしまいますです。つまり時代のアダ花的感じが強いです。
しかし「イージーリスニングジャズ」とも呼ばれたCTIなどのウエスなどなども当時はコアなフアンからは同じように思われていましたよね。
つまり、業界選別商業用語としての使われ方に対して自分がついていけないだけかも?とも思ったりして。笑
かえりみれば、どの時代のジャズのスタイルにも玉石混交はあることも明白だと思いますが、私の独断でいえば、例えばワンホーンジャズの名盤としてのサキコロとグローバーワシントンのワインライトはどちらも名盤かつ愛聴盤なのですが、そこにスタイルによる音楽的比較や区別は感じませんので、やはりどんなスタイルであれ、「聞いてよければすべてよし」ということなんでしょうかね?笑
投稿: おっちゃん | 2017年9月30日 (土曜日) 16時11分
おはようございます、おっちゃんさん。松和のマスターです。
ジャズというより、音楽って、詰まるところ「良い物は良い、悪いものは悪い」。それも「自分にとって」の注釈付きですよね。
昔から、自分の知らない音を紹介された時は、まず一度は最後まで聴くことにしています。気に入れば、自分の音のストックに入ります。
気に入らなければ、それ以降、無理に聴くことはしません。しかし、我々は音を創るプロでは無いので、「この音は良くない」とか「この音は駄目だ」ということは絶対に口にしないようにしています。
それが最低限の「聴く側」から「創る側」へのマナーだと思っています。
投稿: 松和のマスター | 2017年10月 1日 (日曜日) 08時25分