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2017年6月 3日 (土曜日)

ピーター・アースキンの新作2枚

1970年代から1980年代にかけて、フュージョン・ジャズ〜コンテンポラリー・ジャズを演る最高なバンドがあった。ウェザー・リポート(Weather Report=以下WRと略す)である。そのWRの最盛期、黄金時代とされるのが、1978年から1981年まで。その時のメンバーが、Wayne Shorter (sax), Joe Zawinul (key), Jaco Pastorius (b), Peter Erskine (ds)。

そのWR黄金時代のドラマー、ピーター・アースキンがこのところ元気である。昨年初めに『DR.UM』をリリースしてから、とにかく元気。最近、このDR.UMバンドをベースとしたニューアルバムが2枚、立て続けにリリースされた。

一枚目は、Peter Erskine『Second Opinion』(写真左)。DR.UMの第2弾。ちなみにパーソナルは,Peter Erskine (ds), Benjamin Shepherd (b), John Beasley (key), Bob Sheppard (sax,fl)。サックス+フルートがフロントのカルテット構成。奏でる音はコンテンポラリーな純ジャズ。今のジャズを感じる。
 

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二枚目は、Peter Erskine New Trio『In Praise of Shadows』(写真左)。こちらはトリオ編成。ちなみにパーソネルは、Peter Erskine (ds), Damian Erskine (b), Vardan Ovsepian (p), Artyom Manukyan (cello, tracks: 3,9)。2曲だけチェロが入るが、基本はピアノ・トリオ。陰影に富んだ音作りで魅了。新しい響きを感じる。

どちらのアルバムも聴いて感じるのは「WRの雰囲気」。WRの音の個性を現代のコンテンポラリーな純ジャズに置き換えて、リコンパイルしているような雰囲気。聴いていて、サックスやピアノのユニゾン&ハーモニーやアドリブ・フレーズに、どこかウェイン・ショーターとジョー・ザビヌルの音の影を感じるし、ベースの音には、どこかジャコ・パストリアスの響きを感じる。

曲作り、アレンジ共に書かれた感が強くて、人間の理屈で作り上げられた雰囲気がそこはかとなくするのが玉に瑕だが、個々の演奏の水準は高く、作り込まれた感が「俗っぽさ」に傾かず、端正な雰囲気に置き換わっているので、これはこれで「セーフ」。現代のコンテンポラリーな純ジャズを感じることの出来る新作として、一聴はしたい新作である。

 
 

震災から6年2ヶ月。決して忘れない。まだ6年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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