音楽喫茶『松和』の昼下がり・53
ほとんど夏の日である。東京で29度、千葉で26度。我が千葉県北西部地方は、終日、風が吹いていたので、日陰にいるぶんには暑さは感じないが、日向ではもう暑い暑い。午前中はなんとか散歩も可能だが、昼を過ぎると夕方まで、外を出歩くと熱中症が怖い。
こういう夏日の午後は、窓を開け放って風が通る部屋で聴く「スムース・ジャズ」が心地良い。本などを読みながら、爽やかな風に吹かれながら聴く「スムース・ジャズ」はなかなかに乙なものである。単なるBGMでは無い。リズム&ビートと印象的なフレーズで脳髄を少しずつ刺激して、ながら作業を効果的にしていく。そんな「スムース・ジャズ」は捨てがたい。
米国では「スムース・ジャズ」は、80年代半ば頃からだろうか、ジャズの演奏ジャンルとして認められ定着している(日本ではまだまだだが)。スムース・ジャズの好盤を拾うには米国盤を漁るのが一番だと僕は思っている。とりわけ最近は、ダウンロードサイトで、米国盤の情報を早々にキャッチすることが出来る様になったのは喜ばしいことだ。
で、最近、見つけたアルバムが、Norman Brown『Let It Go』(写真左)。今年の4月のリリース。表情豊かな音色、今回初めて出会った、まるで歌っているかのようなギター。スムース・ジャズ界のギタリストの代表格。これぞソフト&メロウ、これぞ「スムース・ジャズ」といった雰囲気の完成度の高い好盤である。
このノーマン・ブラウンというギタリスト、日本では全くといっていいほど情報が無いので、英語のサイトで調べてみると、この最新作は、生命や幸福、愛、といった奥深いスピリテュアルなテーマで作られた作品とある。確かに彼のギターの音は品が良く、透明感が高い、伸びと奥行きがあって、確かに「スピリチュアル」なもの。
ほんとギターの音が素晴らしい、スピリチュアルなスムース・ジャズです。収録された曲、一曲一曲、それぞれに様々な表情を見せる、テクニックの高いノーマン・ブラウンのギターに惚れ惚れと聴き込んでしまいます。ノーマン・ブラウンは1963年生まれなので、今年で54歳。スムース・ジャズ・ギターのベテランとして、一層の活躍が期待されます。
震災から6年2ヶ月。決して忘れない。まだ6年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
« トランペットの隠れ名盤・5 | トップページ | 夜の静寂にクールなジャズ・2 »
コメント