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2017年5月25日 (木曜日)

ながら聴きのジャズも良い・21

朝から天気の悪い日。朝からポツポツ景気の悪い、弱い雨が降ってきて、梅雨の季節がもうすぐそこまで来ている気配が濃厚。まだまだ、ピアノ・トリオを欲する日が続く。今日は、デトロイトが生んだジャズ・レジェンドの一人、ローランド・ハナのトリオ作を選択。

ローランド・ハナ(Sir Roland Hanna)は1932年生まれだから、生きていれば85歳。2002年に惜しくも逝去している。享年70歳。ハナのリーダー作って、実は僕にとってはあまり強い印象が無くて、今まで、しっかり聴き込んだアルバムは10枚に満たない。よって、ハナって寡作なんやなあ、なんて誤解していたんだが、ディスコグラフィーを見るとかなりの多作。

恐らく、復刻される機会が少ないピアニストなんだと思う。彼はクラシック界の一流ピアニストにも匹敵する演奏技術の持ち主。いわゆる、昔のジャズ・ピアニストによくある、テクニック的にはやや難があるが、その強烈な癖のある響きや手癖が良い、っていう感じでは無い。つまり強烈な個性で印象に残るタイプでは無く、テクニック・歌心・スイング感など、総合力で聴かせるタイプのピアニストである。
 

The_piano_of_roland_hanna_easy_to_l

 
そんなハナの特徴がよく理解できるリーダー盤が『The Piano of Roland Hanna : Easy to Love』(写真左)。1959年9月25日録音。ちなみにパーソネルは、Roland Hanna (p), Ben Tucker (b), Roy Burnes (ds)。良い意味で「地味」で「渋い」メンバーが集結したピアノ・トリオ。

ハナのピアノは総合力で勝負するタイプ。卓抜したテクニックと強烈なスイング感、流麗で耳当たりの良いアドリブ・フレーズ。良く回る指と力強くダイナミックなタッチで、ガンガン弾きまくる。基本的には、ビ・バップなスタイル。モードなんて何処吹く風(笑)。バップなピアノを引っさげて、総合力で勝負する「端正で堅実なピアニスト」の面目躍如。

タッチが明確でスイング感が抜群なので「ながら聴き」に最適なピアノ・トリオ盤で、学生時代から結構「ながら聴き」の音源として重宝させていただいています。テクニック優秀なので、聴き心地、耳当たりが良い。これが「ながら聴き」にピッタリ。何気に、バックのベースとドラムも活躍していて、隅に置けないピアノ・トリオの好盤です。
 
 
 
★震災から6年2ヶ月。決して忘れない。まだ6年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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