これも硬派なラテン・ジャズ
昨日、ラテン・ジャズの話題だったんだが、ラテン・ジャズのピアノは、と思いを巡らせたら「ミシェル・カミロ(Michel Camilo)」のことを思い出した。そうそう、カミロがいたやん。
ミシェル・カミロは、ドミニカ出身のジャズ・ピアニスト。ラテン・ジャズを基調とした演奏が基本で、その超絶技巧なピアノが個性。ベーシックなハードバップからモード・ジャズな展開もお手のもの。ラテン・ジャズが基調だからといって、俗っぽくならず、おオーバーファンクにもならず、しっかり硬派な切れ味の良い、純ジャズ・テイストのラテン・ジャズが素晴らしい。
そんなミシェル・カミロであるが、今日の選盤はこれ。Michel Camilo『Mano A Mano』(写真左)。2011年の作品。ちなみにパーソネルは、Michel Camilo (p)、Charles Florez (b)、Giovani Hidalgo (per)。ピアノ・トリオである。うんうん、カミロの超絶技巧なラテン・ジャズなピアノを愛でるには、トリオ編成が一番である。
聴いてみると、この盤の良さが判る(当たり前か・笑)。冒頭の「YES」は、コッテコテのラテン・ジャズなんだけど、カミロのピアノがシャープなので、俗っぽい雰囲気は全く無い。代わりに、アーバンで洒脱なラテン・ジャズの雰囲気が色濃く漂って、やっぱ、カミロはこれやね〜、と思う。
しかし、聴き進めるにつれ、バックのリズム&ビートはラテンなんだが、カミロのピアノは、アーティスティックなモード奏法だったり、硬派でストイックなハードバップ調の弾き回しだったりして、かなりの面で「真面目・実直」なジャズ・ピアノなのが面白い。ラテンのリズム&ビートをバックに硬派な純ジャズ・ピアノ。このアンマッチ感がかえってアーティスティックである。
とにかく、カミロの弾きっぷりは凄い。切れ味抜群、指回り抜群、アドリブ・フレーズは印象的でキャッチャーなものばかりで、ラテン音楽の哀愁感をしっかりと滲み出しているところはさすがである。南米が生んだ神技ピアニスト=ミシェル・カミロ、なかなか良い。気が乗らない朝に純ジャズの雰囲気を宿したラテン・ジャズ。気持ちがグッと持ち直します。
震災から6年。決して忘れない。まだ6年。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっとずっと復興に協力し続ける。
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