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2017年1月 6日 (金曜日)

こんなアルバムあったんや・74

ジャズのアルバムの世界を彷徨っていると「あれ、これは何だ」と叫んでしまう様なアルバムにヒョコッと出会うことがある。このアルバムもそんなアルバム。見た時、思わず「おおっ」と叫んでしまった。

Delta Saxophone Quartet『Crimson ! 』(写真左)。これだけ見れば、なんのアルバムか、判らないよな。でも「Crimson」という文字を見て、プログレバンドの「キング・クリムゾン」を想起した僕はちょっと「プログレ」ヺタクなんだろうか(笑)。

まさかねえ、と思いながら、収録曲を見れば「おおっ」。やっぱり、これ、キング・クリムゾンの楽曲のカヴァー盤なのだ。うわ〜、こんなアルバムあったんや〜。いやいや、プログレッシブ・ロックの雄、現役のレジェンド「キング・クリムゾン」の楽曲が、ジャズにアレンジされ、カヴァーされる時代になったんですね。

Delta Saxophone Quartetとは。サックス奏者4人を中心に1984年に結成。4人のメンバー構成は、 Graeme Blevins (soprano sax), Pete Whyman (alto sax), Tim Holmes (tenor sax), Chris Caldwell (baritone sax)。今回のアルバムは、このサックス4人組に、Gwilym Simcock (piano)が加わる。

しかし、キング・クリムゾンの楽曲がジャズでカヴァーされるとは思わなかった。しかし、収録曲を見渡せば、キング・クリムゾンの楽曲の中でも、ジャズのアレンジにフィットする楽曲をしっかりと選んでいることが判る。そんな収録曲は以下の通り。
 

Crimson

 
 
1. A Kind of Red (Gwilym Simcock)
2. VROOOM/Coda: Marine 475 from THRAK
3. The Night Watch from Starless And Bible Black,
4. Dinosaur from THRAK
5. Two Hands from Beat
6. The Great Deceiver from Starless And Bible Black

 
1曲目の「A Kind of Red」だけが、Gwilym Simcockの自作曲。その他はキング・クリムゾンのオリジナル。1995年の「THRAK」から2曲、1974年の「Starless And Bible Black」から2曲。1982年の「Beat」から1曲。実に良い曲を選んでいる。かつ、確かにジャズにアレンジし易い曲ばかりだ。

特に僕は、3曲目の「The Night Watch」が一番だ。というか、キング・クリムゾンのオリジナルの「The Night Watch」が大好きなので、もうこのジャズ・アレンジのこの曲が、もう良くて良くて(笑)。他の曲も良い塩梅。サックス4本のアンサンブルで、キング・クリムゾンの楽曲をジャズにアレンジして演奏する。これが全く良くて良くて(笑)。

演奏のスタイルが、所謂21世紀のニュー・ジャズ風だからこそ、キング・クリムゾンの楽曲がフィットする。フリーよりの演奏から、モーダルな演奏まで、ジャズの先端をいく演奏内容がとても格好良い。それにしても、この盤には参った。キング・クリムゾンの楽曲のカヴァー盤。いや〜まさに「こんなアルバムあったんや〜」。

 
 

震災から5年9ヶ月。決して忘れない。まだ5年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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