音楽喫茶『松和』の昼下がり・46
クリスマス週間もあっという間に終わり、もう年の瀬である。今年もあと5日で終わり。年の瀬は「穏やかに」過ごしたい。特に、昼ご飯を済ませた、この年の暮れの昼下がりには、本当に「穏やかな時間」が欲しいなあ、と心から思う。
さて、この年の暮れの昼下がりを穏やかに過ごすには、ジャズは「ピアノ・トリオ」が良い。それも、オーソドックスな、ハードバップな、何処から聴いても「ジャズ」を感じることができる「ピアノ・トリオ」盤が良い。
ということで、今年の新盤からこのアルバムを選択。Massimo Farao Trio『Groovin’』(写真左)。2016年3月の録音。ちなみにパーソネルは、Massimo Farao (p), Aldo Zunino (b), Steve Williams (ds)。ビーナス・レコードからのリリース。
Massimo Farao(マッシモ・ファラオ)は、人気イタリアン・ピアニスト。1965年3月生まれなので、今年で51歳。中堅〜ベテラン・ジャズメン。端正でダイナミック、小粋にスマートにスイングするピアノが個性。そんな人気イタリアン・ピアニストの完璧なハードバップ盤。徹頭徹尾「ジャズの見本」の様な盤。
収録された曲は以下のとおり。どうやって選んだのか、とにかく「渋い渋い」スタンダード曲がずらりと並ぶ。皆が知っている、初心者向けの「ど・スタンダード曲」を選んでいないのが良い。このラインアップは「ジャズ者初心者向け」ではないだろう。これは「ジャズ者上級者向け」でしょう。
1. It's All Right With Me (C. Porter)
2. If I Should Lose You (R. Rainger)
3. It's A Blue World (R. Wright)
4. For Sentimental Reasons (W. P. Best)
5. Awful Mean (J. C. Adderley)
6. Bye Bye Blackbird (R. Henderson)
7. Sugar Ray (P. Newborn, Jr)
8. The Nearness Of You (H. Carmichael)
9. Teach Me Tonight (G. De Paul)
10. Temperance (W. Kelly)
端正でブルージー。清々しいファンクネスが爽やか。さすが、イタリア産のハードバップ・ジャズである。とにかく、カッチリと作り込まれている。絵に描いた様なハードバップ。ベースはブンブン唸りを上げ、ドラムはストンすととん、とスインギーにリズム&ビートを供給する。聴いていて「あ〜ジャズって良いなあ」と唸ってしまう。
あまりに絵に描いた様なハードバップなピアノ・トリオ盤なので、もしかしたら、硬派なジャズ者の方々からしたら「こんなん聴けへんわ」と敬遠するかもしれませんが、そんな野暮なことを言ってはいけません。
暮れも押し詰まった頃、慌ただしい暮れを穏やかに過ごすには、オーソドックスな、ハードバップな、何処から聴いても「ジャズ」を感じることができる「ピアノ・トリオ」盤も良いもんですよ。こだわりを捨てて、一時、楽しみましょう。
震災から5年9ヶ月。決して忘れない。まだ5年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
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