ジャズ喫茶で流したい・87
Manu Katché『Unstatic』(写真左)。Manu Katché=「マヌ・カッチェ」と仮名表記する。世界的な打楽器奏者として知られる、マヌ・カッチェ。そんな彼のリーダー作が今年4月にリリースされた。
純ジャズ畑の打楽器奏者では無い。以前より、ピーター・ガブリエル、ジョニ・ミッチェル、ユッスー・ンドゥール、ジェフ・ベック、スティング等、数々ビック・アーティストのリズム・セクションを歴任している。どちらかと言えば、ロックなフィールドでの活躍がイメージとしてある。
ネットの情報を紐解くと、ジャズのフィールドではヤン・ガルバレク・グループに抜擢されたことをきっかけにECMレーベルと契約、4枚のリーダー・アルバムをECMレーベルに残し、評価も高いとのこと。ふーん、ということで、僕はこの今年リリースの『Unstatic』というアルバムで「マヌ・カッチェ」という打楽器奏者の名前を初めて知った。
さて改めて、Manu Katché『Unstatic』である。ちなみにパーソネルは、Manu Katché (ds, vo), Ellen Andrea Wang (b, vo), Jim(James)Watson (p, key), Tore Brunbprg (sax), Luca Aquino (tp), Nils Langren (tb)。マヌ・カッチェは、父親はアフリカ出身、母親はフランス人。 フランスの打楽器奏者となる。ということで、パーソネルの大凡は欧州系のミュージシャンなので、さっぱり馴染みが無い。
マヌ・カッチェのドラミングはユニーク。他のジャズ・ドラミングに無い、様々な個性を持った「多国籍軍」的なドラミングが実に面白い。様々なワールド・ミュージック系のリズム&ビートが取り込まれているが、基本はジャジーなリズム&ビートという感じが実に個性的。
聴いていて、とても楽しく、ついつい惹き込まれて、気が付けばドラムの音だけを追っている、という感じの個性的なドラミング。ジャズ系のアルバムは、これまでECMレーベルに残している、ということに妙に納得してしまう、カッチェの個性的なドラミングである。
演奏全体の雰囲気は、コンテンポラリーな純ジャズという雰囲気で聴き応えがあります。硬派で切れ味良く、モーダルで流麗。現代の先端を行く、メインストリームなジャズの演奏がこのアルバムに詰まっています。なかなか魅力的な演奏の数々で、一気に聴き終えてしまいました。
こういうアルバムが、突然ヒョッコリと出てくるから、ジャズ・シーンというのは面白い。しかも、フランスのドラマーがリーダーで、こういう現代の先端を行く、メインストリームなジャズの好盤を作ってしまうのだ。つくづくジャズというのは、懐深く、裾野が広い音楽ジャンルだと思う。
震災から5年5ヶ月。決して忘れない。まだ5年5ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
« ハリケーン・カトリーナへの鎮魂歌 | トップページ | ビートルズのカヴァー集・1 »
マヌ.カチェのドラムは、ヨシコ.セファーのネフェシュ.ミュージック Imaがお薦め必聴です。
投稿: サネヒロgym | 2016年9月21日 (水曜日) 16時42分