ジャズ・トロンボーンを愛でよう
Michael Davis(マイケル・ディヴィス)。米国はカルフォルニア、サンノゼ出身のジャズ・トロンボーン奏者。1961年生まれなので、今年で55歳、僕達と同世代になる。結構なキャリアの持ち主で、著名なアーティストのツアーや録音を数多く経験しています。しかし、日本では全くと言って良いほど、名前を知られていません。
実は僕もそうでした。ひょんなことから、このアルバムを聴いて、これは素晴らしいトロンボーン奏者やなあ、と感心しました。そのアルバムとは、Michael Davis『Absolute Trombone』(写真左)。1997年の録音。一流のジャズ・トロンボーン奏者18名が集結した、何とも豪華なアルバム。
編成は18人ですが、4重奏から10重奏、リズム・セクション有りから無しまで、様々なパターンで、トロンボーンの音色、トロンボーンの雰囲気、トロンボーンの個性が心ゆくまで楽しめるアルバムです。収録されたどの曲もアレンジが秀逸で、トロンボーンの音の幅、高い音から腹に響く低音までを十分に感じることができます。
日本ではジャズ・トロンボーンの人気自体が低調で、ジャズ・トロンボーン好き=マニアックなジャズ者、という図式が定着しています。ジャズ・トロンボーン奏者として名前が売れているのは、J.J.Johnson、Cartis Fuller、Kai Winding、Bob Brookmeyer 位でしょうか。現代に至っては具体的な名前が浮かびません。
そういう意味では、このマイケル・ディヴィスは、現代のジャズ・トロンボーン奏者として「イチ押し」の存在です。特に、この『Absolute Trombone』というアルバムは、トロンボーン奏者としてのマイケル・ディヴィス個人を愛でることも出来るし、ジャズ・トロンボーンそのものを大いに楽しむことも出来る優れものです。
いや〜良いアルバムです。このアルバムに出会った幸運を感謝しますね〜。大編成のジャズトロンボーンアンサンブルとしては録音・演奏ともに極上のアルバムです。ジャズ者万民にお勧め。
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