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2015年10月 5日 (月曜日)

マントラのジャジーなデビュー盤

いつの間にやら、秋たけなわ。ここまで涼しくなると、ジャズ盤もジャンルを選ばない。久し振りにジャズ・ボーカル盤に耳を傾ける。苦手のジャズ・ボーカル。どうにも、ジャズ・ボーカル者の方々の推薦盤は耳に馴染まない。

ジャズ・ボーカルの中でも、最初はコーラス・グループがお気に入り。ジャズを聴き始めた頃、このグループが耳に馴染んで、最初のお気に入りジャズ・ボーカル盤になった。そのアルバムとは『The Manhattan Transfer』(写真左)。1975年のリリース。邦題は確か「デビュー!マンハッタン・トランスファー」だったと記憶している。

略して「マントラ」は、男女各2人による4人編成。1978年、シェリル・ベンティーンが正式加入して現在のメンバー構成となる。ちなみにメンバー構成は、ティム・ハウザー(グループの創設者でありリーダー)、アラン・ポール、ジャニス・シーゲル、シェリル・ベンティーン。グループ名は、ジョン・ドス・パソスの小説「マンハッタン乗換駅(Manhattan Transfer)」から取ったとのこと。
 

The_manhattan_transfer

 
とにかく粋なコーラス・グループである。テクニックも優秀。バックの伴奏は明らかにフュージョン・ジャズ。フュージョン・ジャズに乗って、メインストリームなジャズ・コーラスを、ソフトにメロディアスに唄い上げる。芳しきユニゾン&ハーモニー。唄から湧き出るリズミカルなオフビート。弾むようなスキャット。

マントラのアルバムの中で、実は、この実質上のデビュー作『The Manhattan Transfer』が一番ジャズっぽい。このデビュー盤のコッテコテのジャズっぽさから、アーバンなポップさが加わって、マントラはどんどんコンテンポラリーなジャズ・コーラスとして進化していく。

そのマントラの原点を示すアルバムがこの『The Manhattan Transfer』。ジャケットも実にお洒落で格好良い。1970年代半ばから後半の古き良きニューヨークを感じる様な、そんな小粋な4人組ボーカル・グループである。とにかく良いです。ジャズ者万民向け。お気に召したなら、次のアルバム達もどうぞ。『Extensions』(2011年6月28日のブログ・左をクリック)、そして『Mecca for Moderns』(2012年3月5日のブログ・左をクリック)。
 
 
 
★震災から4年6ヶ月。決して忘れない。まだ4年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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