フュージョンのマイニエリ
フュージョン・ジャズの伊達男、フュージョン・ジャズの仕掛人のマイク・マイニエリ(Mike Mainieri)。彼のフュージョン・ジャズ全盛時代の演奏ってどんなものだったのでしょう。それを追体験出来る格好のライブ音源があります。
Mike Mainieri『Live At Seventh Avenue South』(写真左)。1981年のライブ音源です。ちなみにパーソネルは、Mike Mainieri (vib), Bob Mintzer (ts,b-cl), Warren Bernhardt (key), Eddie Gomez (b), Omar Hakim (ds) 。フュージョン・ジャズらしからぬ、良いメンバーですね〜。
マイニエリの仕掛けたフュージョン・ジャズ・バンド「ステップス」のメンバーから、マイニエリとゴメスの二人。アリスタ・オールスターズの『Blue Montreux1&2』や、同じ1978年のモントルー・ジャズ・フェスでのマイニエリとのデュオ『Free Smile』で素晴らしいキーボードを聴かせてくれたバーンハート、実力派テナーマンのミンツァー、そして、新進のドラマーのハキム。
冒頭のマイニエリの有名曲「Tee Bag」から、ソフト&メロウが身上の当時のフュージョン・ジャズからは想像出来ない、気合いの入った、ガッツのある演奏にハッとします。良いですね〜、上質なフュージョン・ジャズな演奏です。ミンツァーのテナーが純ジャズっぽくて良いですね。フュージョン・ジャズな曲を純ジャズの雰囲気でインプロする。雰囲気があって良い演奏です。
特に、リーダーのマイニエリのヴァイブの演奏が何時になくガッツがあって良い。「Song For Seth」におけるマイニエリのソロは圧巻。超絶技巧、歌心満点の素晴らしいインプロビゼーションが展開されます。途中から無伴奏の演奏になるのですが、マイニエリの気迫に満ちた演奏にはビックリです。
いや〜、やはり、通常はフュージョン界の「ちゃら男」的存在のマイニエリですが、その気になって気合いを入れれば、素晴らしいヴァイブを披露してくれます。やれば出来るやんマイニエリ。やはり、彼は只者では無かった。良かった(笑)。
しかし、この音源は1981年のもので、それから15年、1996年になって陽の目を見た訳ですが、よくこれまで出来の良いライブ音源を放っておいたものです。きっと誰かがこの音源を聴いて、その内容が素晴らしくて、発売されることになったんでしょうね。まあ、発売されて良かった。
フュージョン・ジャズには、こういった内容のあるライブ盤がまだまだ眠っているような気がします。純ジャズの世界は一通り、未発表音源の発掘が終わったんですが、フュージョン・ジャズも未発表音源の発掘作業、やって欲しいですね。きっとお宝音源が出てくると思うんですが、どうでしょうか。
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初めまして。
ジャズについて検索していたらこのサイトに辿り着きました。どの記事も面白く拝見させていただいてます。どれを聞いてみても、奥が深い…!
最近行った四ツ谷のジャズバー「いーぐる」で聞いたDhafer Youssefがすごく良いと思ったので、一度聞いてみていただきたいです!
投稿: 学生 | 2015年9月20日 (日曜日) 21時31分