1970年代サンタナの総括盤
1970年代後半、大学に入って音楽鑑賞のメインがジャズに移った後も、ロックの中で「サンタナ」は聴き続けていた。サンタナと言えばラテン・ロックの雄なんだが、そのインストとナンバーなどは、フュージョン・ジャズを想起させる優れたものが多くて、AOR全盛のロックの中でも特別にクールな存在だった。
そんなサンタナの「1970年代のサンタナ・ミュージック」を総括する様なアルバムが1981年にリリースされている。そのアルバムとは、Santana『Zebop!』(写真左)。それまでのサンタナのラテンロック、ジャズ・フュージョンな音楽性を踏襲しつつ、ポップ・ロックな雰囲気を織り交ぜた好盤である。
「The Sensitive Kind」「Winning」などの従来のラテン・ロックっぽいナンバーもあれば、「Searchin」「Over and Over」などのアメリカン・ロックっぽい曲もあれば、「I Love You Much too Much(哀愁の旅路)」「Tales of Kilimanjaro」といった、サンタナの十八番である「泣きもの」のギター・インストのナンバーもあって、それまでのサンタナの音楽志向のショーケースの様な内容になっている。
1970年代のサンタナを聴き込んだ「サンタナ者」の方々は、どうも1980年代以降のサンタナを敬遠する傾向にあるが、この『Zebop!』は外しちゃ駄目なのでは、と思います。それまでのサンタナの様々な音楽志向が楽しめ、もちろん、カルロス・サンタナ自身のギターも充実、アルバム全体のアレンジやコンセプトも良好で、サンタナの代表作の一枚として、この『Zebop!』は外せない存在でしょう。
しかし、このアルバムには一つだけ難点がある。このジャケット・デザインはなんなのか。恐らく、このアルバム・ジャケットのイメージで、このアルバムは結構、損をしているのでは無いか、と思われる。なんだか、全面的にCGを使った初のロックアルバムのジャケットらしいが、このデザインは酷い。その時代の流行が時代の流れに耐えられない「最たる例」だろう。
サンタナのアルバム紹介の中では、あまり出てこないアルバムなんですが、サンタナの音楽志向が気に入った「サンタナ者」の方々であれば、必ず楽しめる内容です。このチープなデザインのジャケットに引くこと無く、一聴することをお勧めします。フュージョン・ファンの方々にも良い感じな盤なのでは、と思います。
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サンタナのアルバムには「穴」がすくないですよね。(^^ゞ
昨晩テレビで初めてラグビーの中継を見ながら、やはりつまらんなあ・・ルールがようわからんしぃ・・格闘がウリなら総合格闘技のほうがおもろいし、わかりやすいしぃ・・・なんてぼやきつつ、この今や日本ではマイナー化したかつての花形(サッカー以前の)スポーツの「こしかた・いくすえ」?を心配しちまいました。笑
悪友の一人は「ラグビーは後ろ向き(パスが?)だからメジャーになりにくい」とボケておりましたが、その意味ではジャズも似ているかなあ?笑
ジャズと同じかなあ・・このままいくと完全に忘れられた音楽になりそうだなあ・・とか。^_^;
スイングジャーナルが何故いつまでも50年代のジャズ中心であったのか?何故現役の集客力をもつアーティストが育たなかったのか?
どうやらこのあたりも改めて考えてしまいますです。(~o~)
投稿: おっちゃん | 2015年9月24日 (木曜日) 07時49分