夏はボサノバ・ジャズ・その20 『A Certain Smile, a Certain Sadness』
我が千葉県北西部地方。一昨日よりちょっと暑さが和らいで、雰囲気はちょうど「夏はボサノバ・ジャズ」にピッタリ。良いタイミングです。
さて、今日のボサノバ・ジャズは、Astrud Gilberto & Walter Wanderley『A Certain Smile, a Certain Sadness』(写真左)。邦題『サマー・サンバ』。1966年9月の録音。ジャズ大手ヴァーヴからのリリース。プロデューサーはフュージョンの祖、クリード・テイラー。
ちなみにパーソネルは、Astrud Gilberto (vo), Walter Wanderley (org), José Marino (b), Claudio Slon (ds), Bobby Rosengarden (per), João Gilberto (g)。基本は、ワルター・ワンダレイのトリオ、ミーツ・アストラッド・ジルベルトというメンバー構成です。
ワンダレイのオルガンとアストラッドのボーカルの相性が意外と抜群に良い。オルガン・ジャズの良いところとボサノバ・ジャズの良いところが融合して、緩さに流されない、結構カッチリした、華やかでポップなボサノバ・ジャズなアルバムに仕上がっている。
ボサノバにジャズ・オルガンがこんなにフィットするとは思わなかった。ジャズ・オルガンは、滴り落ちるようなコッテコテのファンクネスが特徴で、ボサノバは気怠くアンニュイな雰囲気が特徴で、ジャズ・オルガンとボサノバの共演、と聴くと、完全に「水と油」と思ってしまうんだが、これは大いなる誤解。
恐らく、アストラッドのそこはかとなく漂うコケティッシュな雰囲気が、このジャズ・オルガンのコッテコテのファンクネスと融合して、一種の「化学反応」を起こすのではないか、と睨んでいる。オルガンの音と融合することで、ボサノバがグッと「ジャズ化」するのだ。
そして、このアルバムを聴いていて、なんだか本格的なボサノバ・ギターが聴こえるなあ、良いなあ、と思うのですが、それもそのはずで、これって、アストラッドの元夫ジョアン・ジルベルトのギターなんですよね。パーソネルを見てビックリしました。
ジョアン・ジルベルトとは、ボサノヴァを創成した一人で、「ボサノヴァの神」と呼ばれるほどの素晴らしいギタリスト&ボーカリスト。このジョアン・ジルベルトの参加が、このアルバムが「ボサノバ・ジャズ」のアルバムであることをシッカリと想起させてくれます。
ジャケット写真を見ると「冬のボサノバ・ジャズ」って感じで、夏にこのジャケット写真を見ると思わず汗が滲み出てきますが(笑)、夏に聴いても良い感じです。ワンダレイのオルガンの響きが意外と硬質な爽やかさを含んでいるからだと感じています。アストラッドの歌声は相変わらず。気怠くアンニュイな雰囲気濃厚のボーカルは実に雰囲気があって魅惑的です。
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コメント
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私の住む川崎あたりでは、立秋をこえたあたりから夜にははやくも虫の鳴き声が聞こえ始めました。
私が初めてボサノバを意識したのは某ラジオ番組のテーマに使われていたゲイリーマクファーランドの「アンドアイラブハー」でした。口笛のメロディーに乗った軽快なアレンジですてきでした。
Aジルベルトも大好きです。^^最近ではマイケルフランクスのボサボバ調の曲や小野リサさんもいいですね。^^
でも正直いうと^_^;コンサートでかまえて正面から拝聴するのはどうなんかなあ?;;なんて思ったりもします。(~o~)
マイケルフランクスやユーミン^_^;などは私はコンサートも行きましたが
CDで聴くほうが楽しめたなあ・・なんて思ったものでした。(^^ゞ
多分、私の「コンサート嫌い」のトラウマのせいだと思うのであります。^_^;
投稿: おっちゃん | 2015年8月11日 (火曜日) 10時32分