硬派やな〜ハードやな〜、っと
聴いて楽しい、聴いて易しいジャズも良いが、硬派でシリアスでハードなジャズもこれまた良い。今日はハードなメインストリームなジャズを一気聴き。そのアルバムとは、森山威男『Live at Lovely』(写真左)。ジャケ写もモノクロで硬派な格好良い、ポリリズミックな情熱ドラマー、森山威男のライブ盤である。
1990年12月28日・29日、名古屋のライブハウス「Lovely」でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、森山威男 (ds), 井上淑彦(ts,ss), 板橋文夫 (p), 望月英明 (b)。純日本のメンバー構成。
1978年録音の佳作『Hush-A-Bye』(2013年8月29日のブログ参照・左をクリック)の時と、ピアノの板橋、ベースの望月が同じ。つまり、リズム・セクションは『Hush-A-Bye』のリズム・セクションそのまま。
収録された曲については以下の通り。板橋の作品が名曲「渡良瀬」「グッドバイ」を含む4曲。加えて、スタンダードの「Hush-A-Bye」で全5曲となります。1曲目の「Sunrise」と4曲目の「Hush-A-Bye」が、1978年録音の佳作『Hush-A-Bye』に収録されていた。恐らく、森山のお気に入りなのだろう。
1.Sunrise
2.Watarase
3.Exchange
4.Hush-A-Bye
5.Goodbye
このライブ盤『Live at Lovely』では、先にご紹介した1曲目の「Sunrise」と4曲目の「Hush-A-Bye」の演奏も素晴らしいが、板橋の作品の4曲がこれまた素晴らしい出来。特に、名曲「渡良瀬」は筆舌に尽くしがたい演奏。エモーショナルで切れ味鋭いアドリブ・フレーズが満載。カルテットが渾然一体となって、畳みかけるようにインプロビゼーションを展開していく。
硬派なメインストリーム・ジャズ、時々フリー・ジャズ。演奏全体の雰囲気は、後期コルトレーン・ジャズ。しかし、テナーの井上は決して「シーツ・オブ・サウンド」をやらない。力強く墨絵のようにモーダルなフレーズを漂わせていく。森山も絶好調、板橋も絶好調、望月も絶好調。渾然一体となったモード・ジャズ。
硬派やな〜、ハードやな〜。でも、聴いている間の、そして聴き終えた後の爽快感は格別なもの。聴いて楽しい、聴いて易しいジャズも良いが、硬派でシリアスでハードなジャズもこれまた良い。ジャズ者初心者の方々にはちょっとビターですが、これもジャズ。一度は聴いて欲しい『Live at Lovely』です。
震災から3年10ヶ月。決して忘れない。まだ3年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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