ソロ・パフォーマンスの2面性 『The Carnegie Hall Concert』
やっとのことで、明けましておめでとうございます。今年も、我がバーチャル音楽喫茶『松和』をよろしくお願いします。1月2日から再開の予定が、この4日になってしまいました。
というのも、昨年の暮れの29日から体調が悪化、以来、咳が激しく熱が上がったり平熱に戻ったり。熱は最高でも37.7度で、症状的にインフルとは異なりましたが、30日から一昨日の2日までは発熱が引かず、難渋しました。やっと昨日、一日通じて平熱に下がりましたが、振り返れば、満5日間、伏せっていたことになります。体力的にも精神的にも疲れました。
しかし、伏せってたおかげで、CDは結構な枚数を聴くことが出来ました(笑)。日頃、なかなか聴くことが出来ないアルバムを、しこたま積み上げて順番に聴いていました。風邪での発熱は辛かったですが、これはこれで、なかなか良かったです(笑)。
そんな中で、新年一番に聴いたアルバムが、Keith Jarrett『The Carnegie Hall Concert』(写真左)。2005年9月26日、ニューヨークはカーネギー・ホールでのライブ録音になります。内容としては、キースのソロ・ピアノである。
このカーネギー・ホールでのキースのソロはそれまでのソロ・パフォーマンスと趣が異なる。CD2枚組の中で、収録されたソロ・パフォーマンスについては、1〜10曲目までは曲名が明確では無く、いつものソロ・パフォーマンスらしく「Part I〜X」と名付けられている。CDの1枚目に「Part I〜V」までが収められ、CDの2枚目に「Part V〜X」を収録。が、趣が異なるのが、「Part V〜X」以降に唐突に続いて演奏される11曲目以降。
11. The Good America - 6:47
12. Paint My Heart Red - 8:30
13. My Song - 8:04
14. True Blues - 7:00
15. Time on My Hands (Adamson, Gordon, Youmans) - 7:30
キースのソロ・ピアノとしては、実に珍しく、具体的なタイトルが付いている、どころか、自身の以前ヨーロピアン・カルテットで演奏した名曲「My Song」をソロ・ピアノで再演し、ラストでは、スタンダードの「Time on My Hands」を聴衆の目の前でソロ・パフォーマンスしている。
もともと、キースのピアノとは、バルトークやストラビンスキー風の、クラシックな雰囲気が濃く漂う、アブストラクトでややフリーな面と、米国のルーツ・ミュージックをベースとした、ゴスペルチックでアーシーな味わいのフォーキーな面の「2面性」が特徴だと思っている。
このアルバムでも、CD1枚目から2枚目前半の「Part I〜X」もそうなんだが、バルトークやストラビンスキー風の、クラシックな雰囲気が濃く漂う、アブストラクトでややフリーな面を前面に押し出したソロ・パフォーマンスは多く出た。これがまあ、内容的には高尚すぎて、ジャズ者の方々にはちょっと重荷になっているかと思います。
しかし、ゴスペルチックでアーシーな味わいのフォーキーな面を前面に押し出したソロ・パフォーマンスはなかなか出てこない。が、この『The Carnegie Hall Concert』のCD2枚目の後半で、その「ゴスペルチックでアーシーな味わいのフォーキーな面を前面に押し出したソロ・パフォーマンス」がドバーっと出てくる。
キースのソロ・パフォーマンスにしては、どういう風の吹き回しなのかは判らないが、キースのソロ・パフォーマンスの「2面性」がしっかり出ていて、このCD2枚組は実に良い内容に仕上がっていると思う。キースのソロ・パフォーマンスの原点に立ち戻ったような『The Carnegie Hall Concert』。新年一番に聴くに相応しいアルバムだと思いました。これも年末年始に寝込んだお陰で、「風邪さまさま」ですね(笑)。
僕も今年は、ジャズ者の原点に立ち戻って、一層、ジャズ盤と70年代ロックそして、70年代Jポップのコレクションを充実させていきたい、と思っています。今年もよろしくお願いします。
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