ジャケ買い「海外女性編」その9 『Make Me A Star』
デビュー当時のザ・スクエア(The Square)は「馬鹿テク、爽快、気持ちいい」。これが、デビュー当時のスクエアの良さ。
セカンド盤では、余裕のあるテンポでの余裕のある展開。ギンギンにテンションを張ること無く、ゆったり余裕をもって、ちょっと硬派ではあるが、基本的にはソフト&メロウなフュージョン・ジャズを展開。それでいて、ジャジーな雰囲気は希薄で、どちらかと言えば、ロックな雰囲気が強い。では、ロック・インストかと問われれば「否」と答える微妙な立ち位置。
そして、このサード盤『Make Me A Star』(写真左)である。1979年6月のリリース。さあどうだ、このジャケ写。当時はLPサイズである。このビキニの迫力、長い足の誘惑。僕達は大学2回生、大学時代真っ只中。このアルバムは、結構、皆、こっそりと持っていた(笑)。このハーフの女の子の健康美溢れるビキニのジャケ写、当然、手に入れて、当然、部屋に飾っていた(笑)。
さて、このザ・スクエアのサード盤、この健康美溢れるビキニのイメージとは全く関係無く、ジャジーな雰囲気から更に離れて、ポップ・インストっぽく、加えて、ファンクネスの適用が特徴の、ポップ&ファンキーなフュージョン・ジャズを展開している。あれれ、前作のソフト&メロウなフュージョン・ジャズはどこへ行った?(笑)。
ジャジーな雰囲気が希薄なザ・スクエア。故に、ザ・スクエアはジャズじゃない、フュージョンじゃないと揶揄されたりした。が、そこでジャジーな雰囲気を色濃くして、世間に迎合する様なザ・スクエアでは無い(笑)。
逆に、よりジャジーな雰囲気をそぎ落として、よりポップな展開を重視し、日本人独特の乾いたファンクネスを導入。しかし、このファンクネスが個性的。乾いてあっさりスクエアなファンクネスとでも形容したら良いだろうか。ファンクネスと言われて、パッと頭に浮かぶファンクネスでは無い。
ポップな雰囲気のインストは、まるで「ロック・インスト」の雰囲気バリバリなんだが、リズム&ビートが、乾いているので良く聴かないと判らないが、しっかりとジャズ系のオフビートしているので、ポップなギターインストな展開にも関わらず、ロック・インストっぽくはならない。この辺が、ザ・スクエアの面白いところ。冒頭の「Mr. Coco's One」がその雰囲気を象徴しています。
ゆったりとした劇的な展開のバラード曲、6曲目の「I Will Sing A Lullaby」などは、余裕のある展開と素晴らしいバカテク演奏で、このアルバムの聴きものの一曲です。4曲目の「Stiff Nails」の躍動感溢れる展開も捨てがたいですね。
1978年から1979年当時、純ジャズからフュージョン・ジャズへの転身組として、渡辺貞夫や日野皓正がいた。フュージョン・ジャズのグループとしては、ネイティブ・サンやカシオペアがいた。フュージョン・ロックとしては、高中正義や四人囃子がいた。
そんな中で、独特な音世界と立ち位置で個性を発揮したザ・スクエアではあるが、そんなちょっと微妙な立ち位置が故に、ザ・スクエアはなかなかビッグな人気を獲得するに至らなかった。とにかくマニアックで、ちょっと捻った個性は、填まるととことん、なんですけどね〜。
それでも、このジャケットは良かった。ハーフの女の子の健康美溢れる、迫力あるビキニのジャケ写。裏ジャケットのサイドからのジャケ写も魅力的で、このジャケ写の「スラッとした足」も魅力的で、このアルバムのジャケットも「脚線美の誘惑」の一枚である。懐かしいなあ。LP、取っておけば良かった(笑)。
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