ラテンからジャマイカな融合音楽
台風が接近しています。我が千葉県北西部地方では、朝は少し肌寒く、午後には、少し日が射したと思ったら、いきなり蒸し暑くなって、一日で体感気温がダイナミックに変化しています。同じく、空の様子も、白っぽい雲が空を覆っていたと思ったら、鉛色の雲にとって代わって垂れ込めたりと、風雲急を告げるという感じの空模様です。
とにかく、この1週間ほど、スカッと晴れた日がありません。しかも、かなり肌寒い日が続いています。昨日など、最高気温が20度に届かず、北東の冷たい風が吹いて、11月中旬から下旬辺りの寒さで、思わず、冬服を引きずり出しての通勤でした。鬱陶しくて、なんか心が晴れない毎日です。
そんな時、せめて音楽だけでも明るくエネルギッシュなものを、と思いつつ、今日、選んだアルバムは、1970年代から80年代のフュージョン・ジャズからの選択。しかも、久々に日本のフュージョン・ジャズからの選択になります。本多俊之『シャングリラ』(写真左)。
1982年のリリース。もともと、本多俊之は「東洋がかった南方」な感覚がお好みとかで、このアルバムは、ワールド・ミュージックの要素を取り込んでの南方の海の明るさとアフリカン・ネイティブなエネルギッシュなリズム&ビートが素敵な、基本はラテンからジャマイカなフュージョン・ジャズ色で一杯です。
ラテンからジャマイカなフュージョン・ジャズには、アルト・サックスの音色が良く似合う。ナベサダさんの様に、明るくエネルギッシュなラテンからジャマイカなフュージョン・ジャズを踏襲しつつ、日本人独特のサラリとしたファンクネスを漂わせた、粘らないサラサラなリズム&ビートが特徴です。
どの曲も聴いて楽しい、聴いて明るい、聴いて踊り出したくなるような、自然と身体が動くような、ラテンからジャマイカなフュージョン・ジャズ。聴いていて、心から明るくなり、聴き進めるについて、思わずニコニコしてしまいます。
決して難しいことはしていない。逆にシンプルさが際立つ内容ですが、これが良いんですよね。判り易く素敵なフレーズをテーマに、判り易く聴き易くインプロビゼーションを展開する。そういうジャズが聴いていて楽しいし、心地良い。この本多俊之の『シャングリラ』には、そんな雰囲気が溢れています。
「ラクエン」や「チャイナママ」など、魅力的でキャッチーで良いですよね〜。とにかく、本多のアルトがポジティブで明るい。ジャケットも暖色系の、インド人のイラストっぽい感じの面白いジャケットで良い。タイトルのシャングリラとは「地上の楽園」といった感じの意味だけど、このジャケットとアルバムに入っている音、それぞれ、ズバリ「地上の楽園」って感じで良いです。
元気の欲しい時、明るさが欲しい時、このアルバムは、社会人1年生の頃から、都度、ターンテーブルに載ってきました。そうそう、このアルバム、CDのリイシューが僅少で、なかなかCDとして入手するのが難しいのですが、最近、ダウンロードサイトに音源がアップされる様になりました。かなり入手し易くなったことは喜ばしいことです。
★大震災から2年7ヶ月。決して忘れない。まだ2年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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