夏はシンプルな編成が良いですね
3日ほどお休みしました。4日ぶりのブログです。さて、夏はソロやデュオなど、シンプルな編成が良いですね。なんせ暑いですから、あまり大人数の熱気溢れるジャズはどうもいけません(笑)。
Benny Green & Russell Malone『Jazz at The Bistro』(写真左)。Benny Green & Russell Malone、今や中堅どころの二人。そんな二人が若かりし頃に残した秀逸デュオ盤。デュオの編成でも難度の高いピアノとギターのデュオ。聴けば聴くほどに、味わい深く奥が深い。
2001年、オランダのノース・シー・ジャズ・フェスティバルにて、初デュオで意気投合して以来、 その後もデュオによる活動を続ける訳だが、このライブ盤は、2002年6月、米ミズーリ州はセントルイスで行われたもの。若手精鋭の二人の素晴らしいテクニックと歌心とが相まって、実に内容の濃い、それでいて実にリラックスした、明るい雰囲気の実に楽しいデュオ演奏になっている。
演奏された曲目も若手らしく、フレッシュな曲が並ぶ。例えば、4曲目は、1970年代、米ポップス界を席巻した兄妹デュオ、カーペンターズのメガ・ヒット曲「Sing(シング)」。そのゆったりとしたアレンジや二人のやりとりが実に楽しい。
また、7曲目の、ロバータ・フラックの名唱とネスカフェ・コーヒーの宣伝で有名な「Killing Me Softly(やさしく歌って)」から「How Deep Is Your Love? (愛はきらめきの中に)」のメドレーは、二人の確かな演奏テクニックに裏打ちされた、情緒溢れる名演だ。
1970年代ポップスを選曲しているからといって、スタンダードな定番曲も忘れてはいない。10曲目の「Love Letters (ラブ・レター)」などは、惚れ惚れするような清々しい演奏で、スカッと胸がすく思いがする。
しかし、他の選曲はなかなかユニーク。ジャズ界の先達の、例えば、セロニアス・モンク、ポール・チェンバース、ビリー・テイラー、キャノンボール・アダレイ、ジョン・コルトレーンなどの、他のアルバムや他のジャズメンでは選曲されることがほとんど皆無か、あってもその機会は非常に少ないであろう小粋な佳曲がチョイスされており、二人のジャズ・チューンに対する造詣の深さには脱帽である。
まあ、そんな小難しいことは考えなくても、次々に繰り出される二人の演奏に耳を傾けるだけで、素晴らしい時間がそこにある。聴けば聴くほどに、味わい深く奥が深く、それでいて明るく楽しい、ピアノ&ギターデュオの名盤でしょう。
ところで、ギターのラッセル・マローンに注目し始めて早10年あまり。彼のジャズ・ブルースが、結構、気に入っていて、このライブ盤でも、彼のジャズ・ブルースのギターを聴きたいな、と思っていたら、やっぱり、絶品の1曲がありました。
8曲目の「The Intimacy Of The Blues(ジ・インティマシー・オブ・ザ・ブルース)」、むっちゃ粋で格好良くて、コクのあるイチオシの演奏です。
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