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2013年1月20日 (日曜日)

動くマイルス、動くクインテット

今日は午後から風が強くて、まるで台風が来た時のよう。これではリハビリの散歩どころではない。今日の午後は、ゆっくりと昼寝をしつつ、資料の整理や録画した番組を観たりで、ゆったりと「仕事のリハビリ的な」時間を過ごした。

そんな録画した番組の中に、ジャズのライブ映像があった。WOWOWで2013年1月8日の21時から放映された「マイルス・デイヴィス・クインテット ライブ・イン・ヨーロッパ 1967」の録画である。

番組は、1967年10月31日、ストックホルム(スウェーデン)の「Konserthuset」と、11月7日、カールスルーエ(西ドイツ・当時)の「Stadthalle」でのライブで、どちらもテレビ番組用に収録されたもの。

ちなみに、この時のマイルス・クインテットのパーソネルを改めて並べておくと、Miles Davis (tp), Wayne Shorter (ts), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Tony Williams (ds)。1960年代マイルスの「黄金のクインテット」である。

CD音源も良いが、たまには映像による「動くジャズメン」を観るのも良い。どんな格好で、どんな姿勢で、どんな指捌きで、どんな吹きっぷりで演奏しているのかが、映像では手に取るように判るので、これはこれで観ていてとても楽しい。とにかく、一流ジャズメンの至芸を動画で追体験することが出来るのだから、楽しいことこの上ない。
 

Miles_quintet

 
このマイルス・クインテットの動画もそうで、動くマイルス、動くショーター、動くハービー、動くロン、動くトニーが、とにかく素晴らしい。

演奏的にもなかなか充実した映像で、フリー一歩手前極限までいった、限りなく尖った演奏では無いが、ハードバップの演奏スタイルに則りながらも、それぞれのソロは完全にモーダルな演奏が貫かれており、当時、ジャズの最先端を行くマイルス・クインテットの勇姿が確認できて楽しい。

こうやって、マイルスの演奏の映像を見ていると、やっぱりマイルスのトランペットって上手いですよね。僕がジャズ者初心者の頃、マイルスのペットは下手だ、なんていう評論もあったんですが、とんでも無い(笑)。上手いです。さすが「帝王」と冠を付けて呼ばれるだけはある。

というか、テナーのショーターも、ピアノのハービーも、ベースのロンも、ドラムのトニーも素晴らしい演奏で、マイルスを盛り立てている。いやほんと、この「黄金のクインテット」って、圧倒的に演奏が上手い(当たり前か・笑)。改めて、久し振りの動く「黄金のクインテット」の映像に接して、その偉大さを再認識しました。

たまには、ジャズ関係の動画を観るのも良いものですね。温かい部屋の中で、ちょっとした「ライブ感」を体感できて、ちょっと楽しい日曜の午後でした。
 
 
 
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コメント

こんにちは
昨日の夜、久々に動くマイルスが無性に見たくなって73年マイルスを24時からたっぷりと見てしまいました
いや~、良かったです

マイルスクインテット、凄いですよね。
当時マイルスのペットが下手だとか、トニーはフットワーク(バスドラなど)が弱い、なんていう「あほちやうか・・」と思うようなことを堂々と書きまくる評論家には辟易しますたです。(~o~)

ユーチューブなどで昔の激レア映像が次々と見れるようになった頃私が探しまくっていたのは当時のマイルスクインテットのトニーウイリアムスのライブ版の「ウオーキン」の映像でした。

「あの超絶スピードの右手のシンバリングは果たしてシングルショットか、それともリバウンドを利用したものか?」という長年の個人的な大疑問があったからでした。結果的には「リバウンドを利用した」とわかりましたが、それにしてもさらに「リバウンドであれだけ粒ぞろいの音をどうやって出すのだろうか?」という新たな疑問が生まれました。

などなど、ユーチューブも本当に「宝の山」でもありますね。^^

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