ちょっと別格のJ.D.サウザー
今日は土曜日。今日のブログは、バーチャル音楽喫茶『松和』の懐かしの70年代館、「My Favorite Rocks」のコーナーのアーカイブ。大幅加筆修正してブログにアップです。
J.D.サウザーといえば、僕たちの世代ではこのアルバムだろう。そして、極めつけは、この曲だろう。『You're Only Lonely』(写真)である。
FMのエア・チェックが中心だった大学時代。FMから、この人の、この歌「You're Only Lonely」が流れてくると、即座に聞き耳を立てたものだった。1950年代後半のノスタルジーな雰囲気漂う、ミドルテンポのロックンロール・バラード。でも決して古くない。アレンジは、1970年代後半のソフト&メロウなAOR風のアレンジが実に良い。今でも決して古さを感じない秀逸なアレンジ。
確かに、この冒頭を飾る「You're Only Lonely」は良い。ロイ・オービソンのパクリと言っちゃえば、それはそれで、それまでなんですが、曲を彩るコーラスワークや「なりきりのバック」は、その雰囲気をバッチリ伝えていて、ウエストコースト・ロックの雰囲気からはちょっと外れるんですが、これはこれで僕は大好きです。
その後、1991年だったか、ホイチョイ・プロの邦画「波の数だけ抱きしめて」 で使われて、再び人気を博したが、それからも、もう20年以上経ってしまった。それでも、この『You're Only Lonely』は、僕達にとって、永遠の「AOR名盤」である。
J.D.サウザーは、「6人目のイーグルス」とも呼ばれ、イーグルスの幾つかナンバーも、フライ&ヘンリーとの共作で何曲も提供しているソングライターの存在でしたが、このアルバムの表題曲が70年代後半のAORブームにうまく乗って大ヒット、シンガーとしても注目される存在となりました。何を隠そう、この私も、このアルバムのヒットで、J.D.サウザーという存在を、やっとこさ、はっきりと認識した次第でした。
アルバム全体の雰囲気は、LP当時、A面だった1〜4曲目は、当時のAORブームに乗った、ウエストコースト・ロックというよりは、ちょっとトロピカルなAOR的な名曲・名演。ロックとして楽しむよりは、AORAとして「トロピカルなムード」を楽しむ感じ。J.D.サウザーは米国西海岸の重鎮ということを考えると、ちょっと違和感のある音作り。でも、これがまた良い雰囲気なので困ってしまう(笑)。
僕は、それより、LP当時、B面だった5〜9曲目の方が、ウエストコースト・ロックっぽくて好きですね。曲調がどれも同じ感じなので、ちょっと単調に聞こえるという向きもありますが、それはそれで、これまた、ウエストコースト・ロックっぽくて良いのではないでしょうか。爽快感豊かな、軽快なソフト・ロックが心地良いですね〜。
この『You're Only Lonely』、僕にとっては、大学時代、聴きまくったAORなアルバムとして、ちょっと別格のJ.D.サウザーです。米国西海岸のSSWの名盤というよりは、米国西海岸系のAORの名盤として位置づけた方が座りの良いアルバムです。ジャケットも単純だけど、この単純さがまた「雰囲気」で良い感じです。
大震災から1年半が過ぎた。決して忘れない。常に関与し続ける。
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