懐かしの「Wishbone Ash」
さて、我が「ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログ」の週末の土曜日と日曜日は、70年代ロック&Jポップの日。今日は、英国の伝説的ロック・バンド、ウィッシュボーン・アッシュのお話しを・・・。
ウィッシュボーン・アッシュ(Wishbone Ash)は英国系のロックバンド。結成は1969年。1970年にバンド名と同タイトルのアルバムによってデビューし、翌年のメロディ・メーカー誌のブライテスト・ホープ部門にてNo.1に選出され、一躍その名を知られる事となる。何と言っても、ウィッシュボーン・アッシュの特徴は「ツインリードギター」のバンドスタイル。
ウィッシュボーン・アッシュのツインリードギターと言えば、アンディ・パウエルとテッド・ターナー。このツインリードギターは、プログレッシブ・ロックやフォーク・ロック、そして、クラシックに強い影響を受けている。この二人のツインリードギターは実に印象的でメロディアスなフレーズを有しており、当時「世界一美しい音を出すバンド」として高い評価を受けていたのも頷ける。
このツインリードギターの音色が凄く魅力的で格好良い。メロディアスで耳に心地良いハーモニーには惚れ惚れする。バンドとしての演奏力も高く、実に聴き応えのあるアルバムを幾枚もリリースしていた。僕は、このウィッシュボーン・アッシュというバンドが大好きでした。
1970年代半ば、僕が高校生だった頃、ロックバンドのコピーと言えば、いの一番はディープ・パープルで圧倒的な人気を誇っていました。続いて、コピーのし易さから、グランド・ファンク・レイルロード(GFR)。とにかく、ディープ・パープルのコピー人気は圧倒的でしたね〜。しかし、ディープ・パープルもGFRも、ちょっと音楽的にシンプル過ぎて、当時、僕は好きじゃなかった。
ウィッシュボーン・アッシュの、プログレッシブ・ロックやフォーク・ロック、そして、クラシックに強い影響を受けた音作りは、実にアーティスティック。ロックのコピー・バンドの中でも、ちょっと「ハイソ(High Society)」で垢抜けた連中がいち早くコピーしていて、音楽の判る連中から一目置かれていた。ハイソなロック好きの女の子達にも人気があったなあ(笑)。
確かに、ウィッシュボーン・アッシュのコピーをしていて、演奏が決まった時の快感は素晴らしいものがある。例えば、ツインリードギターの間奏フレーズ部分だけ、ギター2本でピタッと決まれば、それはそれで快感だった(笑)。それほど、ウィッシュボーン・アッシュのツインリードギターは実に印象的でメロディア スなフレーズを有している。
Wishbone Ashの『BBC Radio One Live in Concert』(写真左)を聴けば、そのツインリードギターの魅力とウィッシュボーン・アッシュというバンドの演奏力の高さが実感できる。1972年にBBCで行われたライヴの模様を収録したものなんだが、1972年といえば、名作『Argus』が発表された年。収録されたそれぞれの曲の内容も充実していて、かなり聴き応えがある。収録された曲は以下の通り。
1. Blowin' Free
2. Time Was
3. Jailbait
4. The Pilgrim
5. Warrior
6. Throw Down The Sword
7. The King Will Come
8. Phoenix
細かく聴けば、スタジオ録音と比べれば、演奏の粗さは否めない。でも、ライブ独特の熱気と疾走感がある。その熱気の中で、アンディ・パウエルとテッド・ターナーのツインリードギターが炸裂する。
ウィッシュボーン・アッシュの初期の名曲がズラリと並ぶが、ちなみに、このBBC出演は、当時の新盤『Argus』のプロモーションの一環で、『Argus』からのナンバーが、ライブ盤の全8曲中5曲を占めるは、そういう背景から、とのこと。
実は、本作は音は良いのであるがモノラル仕様である。恐らく、このライブ盤のもともとのマスターはステレオで録音されたもののはずで、本作に使われた音源はオリジナルではない可能性が高い。
それでも、このライブ盤は、当時のウィッシュボーン・アッシュのライブ演奏力の高さを証明してくれるもので、当時のウィッシュボーン・アッシュは、このライブ盤レベルの演奏を平均的にやっていた、ということ。やはり、1970年代の伝説のバンドの演奏力は相当に高いものがあったんやなあ。このライブ盤を聴く度に、様々な「万感な想い」が心の中を去来する。
大震災から1年。決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。
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