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2011年3月25日 (金曜日)

ファンキー&ダンサフルなチック

今日も、Chick Corea Elektric Bandの話を。今日は、Chick Corea Elektric Bandの2枚目のアルバムについて。このChick Corea Elektric Bandの2枚目のアルバムは『Light Years』(写真左)。
 
1曲目のタイトル曲「Light Years」の前奏を聴いただけで、チック者にとっては、なにやら様子が違うのに気が付く。この「Light Years」の前奏を聴いただけでは、チックのアルバムとは思わないのではないか。実にファンキーでダンサフルなのだ。エレクトリック・ファンキー、エレクトリック・ダンス・ミュージックの趣。
 
それまでのチック・コリアについては、少なくとも「ファンキー&ダンサフル」な曲調、演奏には手を染めていない。恐らく、Chick Corea Elektric Bandのメンバーである、John Patitucci(ジョン・パティトゥッチ)の趣味だと思うんだが、チックも「ちょっとやってみようなか」と思ったんだろうな。同じマイルス・スクールの優等生、ハービー・ハンコックは、この「ファンキー&ダンサフル」なエレクトリック・ジャズは得意中の得意だしな。
  
この『Light Years』では、チック・コリアらしくない「ファンキー&ダンサフル」な演奏がギッシリと詰まっている。らしくないと言えばらしくないんだが、らしいと言えばらしいんだよな、これが・・・(笑)。
 
「ファンキー&ダンサフル」な演奏なので、あっけらかんと明るく、アッパラパーかつ脳天気に「ファンキー&ダンサフル」な演奏に没入すれば良いのに、さすがはチックとでも言おうか、あっけらかん、アッパラパーなんてとんでもない。意外とタイトで硬派なエレクトリック・ジャズになっていて、これはこれで、チックらしい。
 

Light_years

 
そして、9曲目の「View From The Outside」辺りから、従来のChick Corea Elektric Bandの本質である、硬派なエレクトリック・ジャズになっていて、これはこれで聴き応えがある。この「View From The Outside」など、結構、エレクトリックで壮絶な演奏で、かなりの聴き応えである。
 
以降、10曲目以降「Smokescreen」「Hymn Of The Heart」「Kaleidoscope」と聴き応え満載の超絶技巧、ダイナミックかつきめ細かい、上質のエレクトリック・ジャズを聴くことが出来る。
 
この『Light Years』は、チックらしくない、とは言え、ジャズ者の僕たちからすると、ちょっと苦笑いしながらも、チックらしい、タイトで硬派な「ファンキー&ダンサフル」なエレクトリック・ジャズを愛でつつ、後半、特に9曲目以降、超絶技巧、ダイナミックかつきめ細かい、上質のエレクトリック・ジャズを堪能することが出来る、意外に内容のある佳作だと思います。
 
でも、初めてこのアルバムを聴いた時、1曲目のタイトル曲「Light Years」の前奏を聴いた時、チックの身に何が起こったのか、チックになにが起きたのか、ブッたまげたのを昨日事のように思い出します(笑)。
 
それほど、「ファンキー&ダンサフル」な曲調、演奏は、チックに似合わない。でも、「ファンキー&ダンサフル」な曲調、演奏とは言え、意外とタイトで硬派なエレクトリック・ジャズになっているので、許しちゃいますね。まあ、本当のファンってそんなもんでしょう(笑)。
 
 
 
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